今回は、【エヴァンゲリオン考察】使徒の正体と目的は?第1〜17使徒までの意味を解説!というテーマについてお話します。
大人気アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』に登場する敵キャラクターである使徒。
使徒とはなんだったのでしょうか、今回はその目的と正体などについて解説していきます。
それでは、【エヴァンゲリオン考察】使徒の正体と目的は?第1〜17使徒までの意味を解説!スタートです!
使徒の正体と目的
それでは使徒とはなんだったのでしょうか。
今回はエヴァに登場する敵キャラクターである『使徒』その謎についてご紹介していきます。
使徒の正体は本来の地球の生命となる種だった存在
まず使徒とは地球上に太古の昔に存在していた第一始祖民族と呼ばれる宇宙人が生み出した二つの生命の種である「アダム」と「リリス」のうち、アダムがベースになった生命体たちを指します。
このアダムの生命体たちである使徒は「生命の実」といわれる不死身の肉体を所持している反面、リリスベースの生命体のような知性「知恵の実」を持っていません。
つまり一つの目的にのみ、集中した生命体であることがわかります。
元々第一始祖民族は、アダムベースとリリスベースの種はそれぞれ別の惑星におくるはずであったのですが、本来アダムの種が舞い込むはずであった地球にリリスが襲来、その結果リリスが地球を支配することとなりました。
ということで、作中世界の地球における生命体はすべてリリスがベースとなっていることがわかります。
使徒の目的はリリスベースの生命を滅ぼすこと
使徒の目的は非常にシンプルです。
本来地球を支配するはずであったアダムの種から地球を奪ったリリスとその系統の生命体たち、つまり人類を滅ぼすために動き、そのために、ネルフ本部の近くにあるアダムと融合することで人類を滅ぼそうとしています。
実際に後にゲーム化した『新世紀エヴァンゲリオン2』では、使徒がアダムと融合を果たすと地球が巨大な爆炎とともに消え去っていく姿がうつっています。
ゼーレとゲンドウはあくまで人類をより進化した姿にしたいだけで、地球を滅ぼされてはたまったものではありません。
したがって、ネルフは使徒を滅ぼすために結成されました。
第一使徒から第十七使徒までの意味・概要
それでは、エヴァの使徒と彼らが登場してきた意味・目的について解説していきます。
見出しでは大十七使徒と銘打っていますが、実は使徒は18体います。
では、それはなんなのか‥‥?
では最後までお楽しみください。
第1使徒「アダム」
アダムは上記でも記したように、元々は地球を支配する種族の種でした。
長い間地球の南極の中で眠っており…、葛城ミサトの父率いる探検隊の手で研究をされていました。

しかし、劇中世界の西暦2000年のある日目を覚まし、南極を滅ぼすセカンドインパクトを発生、ミサトの父が犠牲となり、葛城ミサトの腹部に大きな傷を背負わせることとなりました。
ミサトは長い間、使徒こそ敵と思っていました。
ところが、ゲーム『新世紀エヴァンゲリオン2』では、このセカンドインパクトもゲンドウとゼーレが共謀して意図的に行わせたものであったことがわかります。
ゲンドウやゼーレは、意図的にアダムを卵状にすることで封印しようとしており、ミサトの父の研究に背乗りする形で利用していたのです。
いずれにせよ、アダムはセカンドインパクトの爆破の余波でバラバラになってしまいました。
しかし、体の一部などは再生産されているのか、後のエヴァ初号機を除いたすべてのエヴァシリーズの素体はアダムがベースとなっているとされています。
その後、その一部がみつかり、ネルフ総司令碇ゲンドウの手に埋め込まれる形になります。

これはアダムとリリスの融合を行うことで、人類補完計画をゲンドウ主導で行おうという思惑があったのかもしれません。
長年、アダムはネルフ本部の地下に監禁されているという事実が明かされますが、実はこれもアダムではありませんでした。
また、アダムの魂はなんと意外な人物になっていたのでした。
それについてはまた後程ご紹介します。
第2使徒「リリス」
第二使徒リリスは、アダムを追いかけることで地球に到着した別の「種」でした。
アダムを追いかける理由となったのは、アダムの種族が持つ「生命の実」を奪うことにありました。
アダムを攻撃したリリスでしたが、そのやり方が無理やりすぎたために「ファーストインパクト」が発生。
リリス自身もダメージを追ってしまうことになります。
しかし、この時、リリスの傷が生命のスープとなり、地球の生命体たちを生み出すこととなりました。
このリリスは現在の地球の生命たちの全ての母となり、リリスの生命体が地球を支配することに成功します。
その後、人類によってジオフロント地下にいることが判明、ジオフロントの地下にいたのはアダムとなっていましたが、実際はリリスであったのです。
そして、ネルフ本部の地下で監禁されてしまうことに…。

ゲンドウはこのことを上役であるゼーレにも通達せず、ゲンドウ自身が隠し通していたのでした。
ちなみに主人公碇シンジの乗るエヴァ初号機はリリスをベースにしており、初号機を通じてリリスとの接触を図ろうとしたシンジの母ユイは初号機に取り込まれるという形となります。
また、リリスには魂が存在しその魂は綾波レイに引き継がれるかたちとなりました。
一応ゲーム『新世紀エヴァンゲリオン2 造られしセカイ -another cases-』の綾波レイシナリオでは、このリリスの真意を知ることができますが、実はかなり邪悪で利己的な性格をしており、こちらのシナリオでは、綾波レイに見捨てられるという哀れな末路をたどることになります。
第3使徒「サキエル」
サキエルは第一話に登場する使徒です。
アダムベースの使徒であり、その目的は中にいるアダムと融合を果たすことでリリスの生命体を滅ぼそうとするというものでした。
しかし、最終的には初号機に阻まれ殲滅されます。
ネルフ本部にいたのは、アダムではなくリリスですが、ゲーム『新世紀エヴァンゲリオン2』などの描写を見る限りでは、リリスであったとしてもアダムベースの使徒が融合すれば世界の崩壊はおきてしまうことは間違いないみたいです。
第4使徒「シャムシエル」
シャムシエルはサキエルの次に人類と対峙することとなった使徒です。
使徒の中では最も弱く、ナイフをコアに刺されたことで殲滅されます。
こちらの目的も、中にいるアダムと融合を果たすことでリリスの生命体を滅ぼそうとするというものでした。
第5使徒「ラミエル」
ラミエルは「ヤシマ作戦」で殲滅された菱形の使徒です。
こちらは荷電粒子砲を使用した攻撃が有名で、その破壊力は全使徒トップクラスといえます。
最終的にミサトが発案した「ヤシマ作戦」で殲滅されてしまいます。
ちなみにモデルは「帰ってきたウルトラマン」に登場するプリズ魔といわれています。
第6使徒「ガギエル」
ガギエルは、『アスカ来日』に登場する魚型の使徒です。
ほかの使徒と違い明確にアダムを狙ってきているなど、理知的なところがみられます。
しかし、最終的にはミサトの発案した作戦でエヴァ二号機と国連軍艦隊の砲撃を受け殲滅。
第7使徒「イスラフェル」
イスラフェルは、ガギエルの次に出てくる使徒でした。
二体に分かれて戦うという習性があり、ダメージをある程度受けさせて一体だけになったところを攻撃して倒さないと倒せないという厄介な面があります。
しかし、耐久力は微妙に弱く国連軍のN2爆雷(地形を変化させるレベルの爆弾)を食らい少しダメージを受けました。
第8使徒「サンダルフォン」
サンダルフォンは火山の中に眠っている使徒で、完全に覚醒している状態の前で確保しようとしていたところ覚醒されたために殲滅することとなった使徒です。
どこか三葉虫を思わせる姿をしています。
弐号機に乗ったアスカの熱膨張作戦を使い、殲滅されました。
第9使徒「マトリエル」
巨大なアメンボのような姿をした使徒です。
ネルフ本部が停電している間に襲撃。
しかし、巨大さだけで耐久力はほとんど弱く、エヴァ零号機による数発のライフルで殲滅しました。
第10使徒「サハクィエル」
巨大なオブジェのような見た目をした隕石型の使徒です。
その一撃一撃が地形を変えるレベルの威力をしており、またその大きさは数㎞ほどあるまさしく小惑星のような姿をしていました。
ミサトの発案でエヴァ三体のATフィールドをつかいその巨体を支え、余った弱点をナイフで刺すという攻撃で殲滅されました。
第11使徒「イロウル」
元々シミのような姿をしていた使徒ですが、その正体はコンピューターウィルスでネルフ本部のマギシステムをハッキングしてネルフ本部を自爆させようとするという知能犯的な存在であったりします。
赤城リツコのプログラミングにより排除という、強いのか弱いのかよくわからない相手でした。
恐らくネルフ本部を爆破させ残った使徒たちにアダム(リリス)を回収させ全生命をリセットさせようとしていたのかもしれません。
第12使徒「レリエル」
巨大な球体のような使徒ですが、その下には虚数空間とよばれる未知の精神世界につながっていました。
エヴァ初号機をとりこもうとするものの、暴走した初号機により内側から破壊。
その時の初号機の様子は、アスカですら畏怖するほどの異形でありました。
第13使徒「バルディエル」
エヴァ三号機にとりついたカビのような使徒。
トウジが乗った三号機を暴走させ、弐号機と零号機を瞬殺し、初号機に襲い掛かりますが、ダミープラグを使用した事と初号機のコアのなかにいる碇ユイが目覚め暴走状態になったことで、ズタズタにされます。
中に乗っていたトウジは重傷を負い、 漫画版では死亡していました。
ゲーム『新世紀エヴァンゲリオン2』ではプレイ内容の方向性次第では、洗い流されてしまうというマヌケすぎる最期をとげるので必見です。
第14使徒「ゼルエル」
最強の使徒という呼び声も高い使徒で、ラミエルですらなかなかやぶれなかったネルフ本部の地下装甲を一瞬で破壊。
弐号機を瞬殺し、零号機の自爆にもビクともしないなど圧倒的な戦闘力・耐久力をみせつけます。
しかし、相手にしたのは初号機だったのがゼルエルの運のツキでした。
フラストレーションがたまったシンジの猛攻を受け劣勢になるものの、電源ケーブルが切れていたことで充電ゼロになった初号機相手に徹底的に攻撃を加えます。
ところが、シンクロ率400%を超えたシンジと初号機が覚醒状態になり、ゼルエルはボロ雑巾のようにズタズタにされ、そのうえ食い殺されるという無惨すぎる最期を遂げます。
ゼルエルは他雑誌媒体でもさんざんな扱いを受け、ゴジラにズタズタにされてしまうという末路を迎えている場合もあります。
ちなみにゼルエルのモデルは「ウルトラマン」のゼットンともいわれています。
第15使徒「アラエル」
宇宙空間にいる謎の使徒で、地球までに届く謎の光と精神波で二号機を戦闘不能に追い込みます。
最終的にはネルフ本部の地下にあったロンギヌスの槍で殲滅。
ロンギヌスの槍を勝手に使用したことで、ゼーレとゲンドウの対立は修正不可避の状態となります。
第16使徒「アルミサエル」
アルミサエルは、螺旋状の浮遊物体の姿をした使徒です。
零号機を襲撃・浸食して、パイロットである綾波レイの碇シンジへの愛情・憧れを利用し、初号機にも攻撃をしかけようとするものの、零号機のとっさの判断で自爆。
これにより、第三新東京市は壊滅となるのでした。
パイロットの綾波レイも死去し、これ以降はクローンの綾波三代目が活動することとなるのでした。
余談ですが、この綾波レイ死亡というエピソードが、パソコン通信時代のエヴァファンの逆鱗に触れ、当時制作していたガイナックスのHPが炎上状態になったりして、ショックを受けた庵野秀明監督はこれ以降意図的にバッドエンドに向かうような作品にしたのではないかともいわれています。
第17使徒「タブリス」
最後の使徒タブリスは、なぞの美少年である渚カヲルの姿をしていました。
渚カヲルは表向き最後のエヴァパイロットということでやってきました。
それまでこのタブリスは最終兵器としてゼーレの間で確保されていたのですが、ゲンドウ主体での人類補完計画を行わせないために、強制的にサードインパクトをおこさせるべく呼び出されました。
カヲルはシンジと接触、彼とコミュニケーションを図りますが、最終的に使徒と把握すると初号機と交戦。
一瞬の友情でしたが、シンジにとってはアスカも精神崩壊し、綾波は死亡しクローンに入れ替わり、ミサトさんは本来の目的である世界の背後に隠れた陰謀を暴露することに終始していったため、最後のよりどころとなっていたのでした。
タブリスの魂は実はアダムのもので、ネルフ本部の地下にいるアダムを探そうとしますが、なんとアダムではなくリリスだったことを知ったところで、初号機に捕らえられ、殺されるように懇願します。
シンジはカヲルを殺害、最後の心のよりどころをうしない、シンジは発狂してしまうのでした。
第18使徒「リリン」
実は使徒にはもう一体の使徒がいました。
その使徒とはなんと人間でした。
カヲル=タブリス=アダムは、人間をみてリリンといいました。
リリンはアダムから生み出したほかの使徒と違い、リリスから生み出されものであったのです。
使徒と人間の殺し合い、それは使徒と使徒の殺し合いだったのです。
ちなみにリリンとは、ユダヤ教における悪魔そのもので、ほかの使徒の名前の由来が天使であるのに対して、人間とリリスは悪魔が由来となっています。
このことから一部の考察民の間では、「エヴァ世界における人間は人間のふりをした悪魔の人間ごっこなのではないか」とも言われています。
使徒がやってきた意味
アダムの使徒たちが地球に来て人類を襲撃する意味についてですが、これは地球の覇権をかけたアダムの種とリリスの種の殺し合いであり、使徒たちアダムの種族は邪魔者であるリリスの種族を滅ぼすために襲撃をしています。
ゼーレやゲンドウがすすめる「人類補完計画」はあくまでこの世界でアダムやリリスを産んだ『第一始祖民族』のように個を捨ててドロドロのスープとなった群体生物に進化することが目的であり、使徒によって行われるサードインパクトとはまた向きが違います。
新劇と旧劇における使徒の違いは
それでは、使徒について新劇と旧劇はどのように設定が違っているのでしょうか。
これらについてもご説明します。
アダムからアダムスと複数の個体に変更
新劇世界ではアダムは四つの個体に別れ『アダムス』という名称ででてきます。
ミサトは幼少期にこの四つのアダムスに遭遇しています。

なぜ四体になっているのか、これらは不明ですが、一部では庵野秀明氏が大好きだったウルトラマンのゾフィー・初代ウルトラマン・ウルトラセブン・ウルトラマンジャック(帰ってきたウルトラマン)なのではないかともいわれています。
ストーリーの途中で使徒がでてこなくなる
新劇世界では、ストーリーの途中で使徒はもう出てこなくなります。
三作目『Q』では使徒が急に襲撃してくる場面がありますが、ここでなぜ襲撃してきたのか不明となっています。
謎は解決しないまま終了
新劇世界においては謎はほとんど解決しないまま、終了となりました。
また新劇世界の内「Q」と「シンエヴァ」についての設定資料をまとめた設定資料集が出るという話もありましたが、現在でも出版されていません。
まとめ
今回は、【エヴァンゲリオン考察】使徒の正体と目的は?第1〜17使徒までの意味を解説!というテーマについてお話しました。
今回分かったことをまとめると、以下のようになります。
- 使徒の正体はアダムが中心となった生み出された種の生命体
- エヴァ旧劇シリーズでは第一から第十七の使徒が登場する
- エヴァ旧劇では人間もリリスから生み出された使徒であることが終盤で判明する
- 使徒が登場する意味は、地球の覇権をかけてアダムとリリスが争うためにある
- 進撃世界はアダムはアダムスと複数の個体に変更されたがこの理由は不明
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
関連記事はこちら: