今回は、『学園エヴァって何?実はハルヒや日常アニメに高い影響を与えていたという考察も』というテーマについてお話します。

平成を代表するアニメ作品である『新世紀エヴァンゲリオン』。

そんなエヴァに実は『学園エヴァ』といわれるジャンルがあったことを皆さんはご存じでしょうか?

また、そんな学園エヴァが、『涼宮ハルヒの憂鬱』や『進撃の巨人』さらには『鬼滅の刃』などに影響を与えていたと皆さんはご存じでしょうか?

そこで、今回は、『学園エヴァって何?実はハルヒや日常アニメに高い影響を与えていたという考察も』というテーマについてご紹介します。

それでは、『学園エヴァって何?実はハルヒや日常アニメに高い影響を与えていたという考察も』スタートです!

学園エヴァとは何か

それでは、学園エヴァとはいったいどういったものなのでしょうか。

改めて学園エヴァという存在についてご紹介します。

学園エヴァはエヴァ最終回の1シーンを題材にしたパラレルワールド

学園エヴァというのは、エヴァンゲリオンTV版最終回にて、碇シンジが補完されていく中、みせられた一つの可能性を描いた世界でした。

いわば、パラレルワールドです。

その中では、アスカはシンジの幼馴染、綾波レイは能天気な転校生、ミサトはシンジたちの担当教師、ということでエヴァも使徒もない平和な世界で過ごすシンジたちの図が描かれました。

これはある種、製作者の庵野秀明自身から「こんなアニメに夢中になってんじゃねーよ」という突き放しのようなものだったのですが、なんと逆にアニメファンはこれに大歓喜。

その後、学園エヴァ世界を準拠にした二次創作作品がネット上で多く制作されてしまうこととなりました。

学園エヴァ時空を準拠にした作品が多く作られていた

あまりにも、学園エヴァというジャンルが人気になってしまったので、最終的にエヴァンゲリオンの版権を所持していたガイナックスは、多数の学園エヴァ世界を準拠にしたパラレル作品を量産。

一時、『月間少年エース』や『ヤングエース』などでは複数の学園エヴァ準拠のパラレル漫画が多く展開され、旧劇場版終了~新劇制作前の間の空白を埋めることに成功しました。

しかし、肝心の漫画の出来はというと…疑問に感じる作品が多く、ファンの多くは「貞本の漫画以外は地雷」といったような表現を多くするものもいました。

新世紀エヴァンゲリオン 鋼鉄のガールフレンド2nd

女性漫画家林ふみのさんによる青春漫画『新世紀エヴァンゲリオン 鋼鉄のガールフレンド2nd』は同名の恋愛ゲームとは違い、転校生綾波や幼馴染の惣流アスカなどが登場する、TV版最終回に登場したパラレルワールド世界を題材にした作品となっています。

本作は2003年~2005年にかけて連載されていました。

アスカはシンジに淡い想いを抱くツンデレ系美少女というキャラクターで、シンジとアスカのラブコメを楽しみ作品ともなっているのが特徴的です。

しかし、残念ながら漫画そのものとしての出来は微妙で、ファンからはあまり評判がよくありませんでした。

ところが本作に対して根強いファンは多く、特にアスカとシンジのカップリングを好むファンの間では本作はシンジとアスカの関係を女性作家の視点で他彫りした傑作なのではないかと評する人もそれなりにいます。

碇シンジ育成計画

碇シンジ育成計画は、2005年~2016年にかけて長期連載を行った青春漫画となっています。

こちらも同名ゲームが原作となっていますが、内容はほぼ全く違います。

シンジたちがエヴァのない世界で生きていくというのは基本的に同じですが、ゼーレが敵役として登場したり、原作の要素を適度に入れているのが特徴的です。

本作に登場するゲンドウは親バカキャラで、シンジに対してもかなり愛情が深い一面をみせます。

ゲンドウが出てくる場面はいいのですが、それ以外のキャラクターは正直『新世紀エヴァンゲリオン 鋼鉄のガールフレンド2nd』とあまり変化がありません。

また、いわゆるラッキースケベ的な描写も多く、こういった描写が嫌いな人である場合とことん嫌悪する作品なのではないかと考えられます。

ちなみに本作では原作アニメ版でも登場したマイナーキャラである時田シロウが登場しています。

ぷちえヴぁ

ぷちえヴぁはデフォルメされたシンジやアスカといったキャラクターたちが登場する作品で、アニメ・漫画・ゲームといったフランチャイズが行われました。

主にシンジたちの学園生活が主体で、ゲンドウも校長先生として登場します。

ミサトは体罰上等の暴力教師で、校長先生であるゲンドウは妻である碇ユイが生存しているにもかかわらず綾波レイに欲情するというヤバいキャラで登場。

とはいえ、あくまでもギャグ作品であるのでそこまで不愉快さはありません。

本作が上記作品と違うところはエヴァ各機体や使徒もデフォルメされた姿で登場。

また、それどころか新劇世界で登場した真希波マリも少しだけ登場。

こちらの世界のマリはドジっ子というキャラ付けでした。

学園エヴァはハルヒなどの日常系アニメに高い影響を与えた可能性

そんな、学園エヴァですが、実は『涼宮ハルヒの憂鬱』やそれを筆頭にしたライトノベル作品に影響を与えているのではないかという説があります。

ハルヒは確かにアスカのような性格をしており、ハルヒシリーズには長門というこれまた綾波レイに似たキャラクターも登場しています。

しかし、ハルヒの原作者である谷川流さんはエヴァンゲリオンからの影響は公言されておらず、恐らくこれは勘違いかデマの類であるとみていいでしょう。

考察・現在にも続く学園系パラレルワールド作品の草分けが学園エヴァだった

しかしながら、学園エヴァはある一つの傾向を生み出し、それは『鬼滅の刃』や『進撃の巨人』などに引き継がれています。

それは、本編終了後あるいは終盤にかけて、学園パラレル作品でシリーズ展開をしていくという傾向です。

現在、世界中で映画が公開され大ヒットを記録している『鬼滅の刃』は『中高一貫!! キメツ学園物語』というスピンオフ漫画が展開。

これはアニメ化もされています。

また『進撃の巨人』も『進撃!中学校』というパラレル学園物が生み出されました。

このように現在では、人気作品が出て、それが終盤にさしかかるとと学園物のパラレル作品がでることは現在日本漫画アニメ業界では多く確認できます。

その走りを作ったのは間違いなく、学園エヴァ作品といえるでしょう。

なぜ学園エヴァ作品は新劇以降消滅したのか

そんな学園エヴァのパラレル作品ですが、現在はほぼ制作されなくなっていっています。

これはエヴァの版権がガイナックスではなく、庵野秀明及びカラーとなっていることから、方向に変化が見られたのだと考えられます。

カラーの代表を務める庵野氏はかつて乱雑に制作されたエヴァのゲームやフランチャイズ漫画に嫌悪感を感じていたといわれており、パラレル作品を使ったフランチャイズ展開はもうしない方向性にかじを切ったのだと考えられます。

学園エヴァ作品よりソシャゲコラボが多い

そんなエヴァですが、実はかつてのような学園エヴァを使用したパラレル作品ではなく近年ではソーシャルゲームなどのコラボに尽力しています。

特に韓国原作のソーシャルゲーム『勝利の女神NIKKE』とのコラボでミサトやアスカなどが登場したことはご存じの方も多いでしょう。

今後はこの傾向は続いていくのではないかと予測しています。

安易なソシャゲコラボには批判も多い

そんなエヴァですが、ソシャゲコラボの数が多いことから『コラボビッチ』と称されることも多くなっています。

個人的にはソシャゲのコラボもいいのですが、何かパラレル作品を展開しない限り、エヴァというコンテンツに未来はないと思っています。

とはいえ、本編ももう終了したので、カラー的にはエヴァでの商売はもういいのかもしれません。

ファンにとっては残念なことですね。

まとめ

今回は『学園エヴァって何?実はハルヒや日常アニメ、鬼滅や進撃に高い影響を与えていたという考察も』というテーマについてお話しました。

今回分かったことをまとめると、以下のようになります。

  • 学園エヴァはエヴァテレビ版最終回で描かれたパラレル世界の総称
  • 学園エヴァ世界を準拠にしたパラレル作品は過去に数作制作されていた
  • 学園エヴァはハルヒなどの日常漫画に影響を受けたといわれているが、信ぴょう性は薄い
  • 学園エヴァのヒットは「鬼滅の刃」から「キメツ学園」を産み、「進撃の巨人」からは「進撃中学校」を産むなど多くの学園パラレル番外編を世に出すことに成功した
  • 学園エヴァはカラーではほとんど作られなくなり、現在はソシャゲコラボなどが多くなっているが、こちらはこちらで批判が多い

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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