2018年4月13日に公開された映画「名探偵コナン ゼロの執行人」。

作中の途中で安室透(降谷零)が言う「裏の理事官」は誰か気になりますね。

正体は一体誰なのか。

今回は映画「名探偵コナン ゼロの執行人」の裏の理事官について考察をしていきます。

名探偵コナンゼロの執行人で安室透がいう「裏の理事官」とは?

安室は作中で、部下の風見裕也と下記会話をしています。

安室「この情報をサイバー犯罪対策課に流し、捜査会議で刑事部に報告させる。」

風見「刑事部に花を持たせるんですか。我々公安部から報告すべきです。」

安室「ご褒美だよ。爆破テロが事件化できたのは刑事部のおかげだ。それに、この情報がゼロからだってことは裏の理事官には伝わっている。」

最後まで安室の言う「裏の理事官」の名前が誰だか明らかにされませんでしたが、順を追って考察していきましょう。

そもそも、「裏の理事官」はどんな役割なのでしょうか。

日本の公安警察は、警察庁警備局を頂点にして、警視庁公安部・各道府県警察本部警備部・所轄警察署警備課の4つの組織されています。

警察庁警備局は安室が、警視庁公安部には風見がそれぞれ属していますね。

より正確にいうと、安室は警察庁警備局警備企画課の「ゼロ」という組織に所属しており、公安警察の中では情報集取や協力者運営など極秘任務を行っています。

そして、警察庁警備局警備企画課の「ゼロ」を取り仕切っているのが、裏の理事官になります。

安室が言う裏の理事官は、つまり、安室の直属の上司をさします。

フィクションかと思われがちですが、裏の理事官はリアルにも存在しているポジションであり、組織図から名前が抹消され存在が秘匿になります。

実際は、名称が長くなり、

著名なウラ理事官
國松孝次(警察庁長官、駐スイス大使)
亀井静香(衆議院議員、運輸大臣、建設大臣、国民新党代表)
伊達興治(警察庁警備局長)
石川重明(警視庁刑事部長、警視総監)
高石和夫(警視庁公安部長、副総監)
石川正一郎(警視庁公安部長、内閣官房拉致問題対策本部事務局長)
植松信一(大阪府警察本部長、内閣情報官、内閣官房参与、世界政経調査会会長)
吉田尚正(警察庁刑事局長、警視総監)
(wikipedia.org)

警察官僚の中でも入庁15年程度の警視正が就任し、およそ1年から3年ほど務めます。

エース級の人材が就任するポストでもあり、裏の理事官の経験者は後に警察庁長官や警視総監などに栄達した人物も多いです。

名探偵コナンゼロの執行人の裏の理事官は黒田兵衛?

では、安室が言う裏の理事官とは、一体、誰なのでしょうか。

それは、作中での警視庁捜査一課管理官の黒田兵衛ではないかと考えられます。

映画内で安室が「裏の理事官」と話しているのであれば、少なくとも映画内のどこかにその人物が登場していなければ、ストーリー上で不自然です。

そう考えると、違和感がない人物はあの緊急事態で電話をかけた黒田管理官以外は考えられません。

次により詳しく、その理由を記載していきます。

名探偵コナンゼロの執行人で黒田兵衛が裏の理事官と考えれる理由

「ゼロの執行人」をよく観察していくと、黒田管理官が裏の理事官である理由も見えてきます。

【裏の理事官の理由①】緊急事態で安室に電話をかけた相手

作中の後半、黒田は安室へ電話をしています。

内容は短かったですが、黒田は安室へ「高度3万メートルを通過した」と探査機「はくちょう」の現在地を伝えています。

2人は表向きは下記のように別組織の人間であり、電話はするのは不自然です。

・黒田兵衛:警視庁刑事部捜査一課管理官 ・安室透(降谷零):警察庁警備局警備企画課

しかし、そんな中で電話をしたということは、裏の理事官=黒田であれば、表向きは警視庁・警察庁と別組織の2人が最後に電話で会話していたのも納得できます。

【裏の理事官の理由②】「安室=バーボン」と知っている

安室は黒の組織にスパイ活動で侵入していますが、それは警察の中でも一部の人間しか認知していないはずです。

その中で組織が異なる黒田管理官が「ぬかるなよ、バーボン」と話しているあたり、裏の理事官である所以を示しています。

つまり、黒田管理官は安室がバーボンであることを知っており、あえてあの場面でその言葉を発しています。

バーボンとあえて話した理由は下記と推測します。

①緊急事態に警視庁の者が検察庁の者に電話をかけるのは不自然 ②緊急事態で「違法捜査」を行っており、安室に皮肉の言葉を投げた

①については一つ目の理由の部分でも記載しましたが、通常、あの状況下で警視庁の者が警察庁へ用事などあるわけありません。

警察庁で必要な人材は全員、会議に揃っていると予想されるため、わざわざ検察庁側の人間に電話をする必要性がありません。

もし、黒田管理官が「安室」「ゼロ」と呼び、それを周囲に聞かれた場合、その後の後処理や口裏を合わせることも面倒になります。

裏では「裏の理事官とその部下」という関係ですが、表向きは接点が少ない2人のため、周囲に声を聞かれてもいいよう「バーボン」と誰も知らないコードネームで話したと思われます。

②については安室が作中で「公安お得意の違法捜査だ」と話しており、"違法捜査"を行っていることに対して、黒田管理官なりの皮肉があると思われます。

黒の組織も違法行為をしている団体であるため、その行為をつついた安室への軽いジョークという可能性は考えられます。

 
また、作中で黒田の口パク部分を「ぬかるなよ、バーボン」と話した根拠が気になる人はこちら。

 

名探偵コナンゼロの執行人で黒田兵衛の正体はラムではない

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黒田には黒の組織No.2のラムであるという説もあります。

黒田とラムは「右目が義眼」「屈強な大男」という共通点があり、「黒田管理官=ラム」という噂がありました。

そんな噂が流れる中で、黒田管理官が「ゼロの執行人」で安室を黒の組織のコードネーム「バーボン」という名前で呼んだため、「黒田管理官=ラム」という説がより強固になりつつあります。

しかし、個人的には黒田管理官はラムではなく(=黒の組織側の人間ではなく)、偽りのない警視庁捜査一課の管理官と考察しています。

 

【ラムではない理由①】ラムは安室を公安と認識していない

映画のクライマックスで「はくちょう」のカプセルを迎撃しますが、そこで安室は公安で押収した爆弾を部下の風見に手配させています。

 
その後、この作戦に対して、黒田から例の「ぬかるなよ、○○」という電話がありました。

 
つまり、黒田管理官は「安室が公安の人間であること」を認識していることになります。

 
一方で、安室はスパイ行為で黒の組織に属しているため、仮に黒田管理官がラムであれば、「なんで今まで公安の人間と知ってて放置してたの?」という疑問がわきます。

 
もし安室は公安の人間とバレていたのであれば、黒の組織は放置せずに安室を消しにかかるでしょう。

 
作中ではスコッチ、明美、エレーナも組織により消された可能性があるため、安室だけ活動しているのは腑に落ちません。

 
黒田管理官が安室へ電話をしたのは、ラムではなく、裏の理事官として警視庁の公安(風見が属する部署)を取り締まっているからと推測できます。

【ラムではない理由②】スコッチがすでに黒の組織に潜入

これは「黒田=ラムでない」理由につながります。

黒の組織にはかつて、スコッチが侵入しています。

仮に黒田がラムであった場合、スコッチの侵入が発覚した時点で、警察内の組織に他にスパイがいないか監視するはずです。

捜査一課の管理官であればある程の幅を利かせて内部情報を得ることが可能であり、安室の存在にも気づくはずです。

管理職のため警視庁や警察庁のデータベースもアクセスできるでしょう。

また、黒の組織のNo.2の人間が警察内部に侵入しているにも関わらず、スコッチに続き2人目のスパイ(=安室)を許したとなると、その力量に大きく疑問が持たれます。

No.2なのに仕事ができなさすぎ・・・という事態になるため、ラムではなく、裏の理事官として安室に電話をかけたと推測できます。

【ラムではない理由③】黒田は3つの顔がある?

黒田管理官にはラム、裏の理事官、警視庁の管理官の3つの顔があるという説があります。

3つの世界で顔を使い分けており、世の中を操っているという考えです。

非常に驚きのあるストーリーですが、確率はゼロに近いと思われます。

黒田管理官が3つの顔を使い分けているのであれば、電話は「ラムとバーボン」の関係でかけていることになり、安室は「黒田=ラム」を知っているということになります。

そうなると、"なぜ安室は「黒田=ラム」を知っているのか"という別の問題が出てきます。

単純に黒田と安室の2人は黒の組織でも対面して、さらに警察でもお互いを知っていた・・・という見解もゼロではないですが、そうであればなぜ安室は黒田を捕まえないのかという疑問がわきます。

組織のNo.2が目の前にいるのであれば、早く捕まえていろいろと悪事を吐かせればいいのにと思います。

また、黒田=ラムの場合、日本を救った一人が黒の組織だったという何とも言えない矛盾が生じてしまいます。

【ラムではない理由④】黒の組織であればすぐに逃げている

これ言っては元も子もないですが、黒田管理官が裏の理事官ではなく、ラムであれば、適当に理由をつけてあの場から立ち去るでしょう。

結果的にコナンと安室のおかげで成功しましたが、あの緊急事態で、さらに一歩間違えれば都内広域の建物が吹っ飛ぶような時に、ラムであれば会議に参加せずに逃げていると思います。

仮にも黒の組織のNo.2であるため、そんな簡単に死ねるはずもありません。

仮に「黒田=ラム」説を無理やり押し込むのであれば、

①安室は黒田管理官を裏の理事官だと思っていた(ラムだと知らなかった)

②そのため、バーボンという呼び名にも違和感はなかった(安室がスパイしているのは一部の関係者に連絡済みで黒田も知っている)

③しかし、実際は黒田はラムで、安室のスパイは黒の組織にバレていた

という展開です。

可能性はゼロではないですが、かなり手の込んだ手法です・・・。

「ラムと見せかけて、裏の理事官である・・・・と見せかけて、ラムでした。」という、複雑で読者が置いてけぼりになりそうな展開が目に見えています。

いくつか項目をあげましたが、黒田管理官がラムではなく、裏の理事官だろうと思う点はまだまだあります。

また、安室を電話で「バーボン」を読んだと仮定して、黒田管理官=ラム説が出てきており、そもそも「ゼロ」と読んでいればここまで正体が議論されていません。

個人的には、「ゼロの執行人」で黒田と安室の関係をあえてぼかして描くことにより、原作への誘導をつなげたかったのではないかと推測しています。

黒田管理官は安室透が恐れる人?

安室は、作中の風見との会話の中で「自分が怖い人は2人だけ」と話しています。

風見との会話から一人はコナンで確定だと思いますが、映画でこのセリフが出た時は「裏の理事官」である黒田かなと思いました。

警察組織の中でも特殊な公安のトップクラスに位置する安室が怖い人=裏の理事官と推測できます。

しかし、これは作者の青山剛昌さんがオフィシャルブックで別の人物をあげられていました。

過去に発売されたシークレットアーカイブスで、安室が恐れている人物が「赤井秀一」であることが記載されてました。

安室にとっては、黒田は警察内の裏でつながっている同志なのでしょう。

怖いというより信頼をしている関係だと推測できます。

安室・黒田の関係はこれから原作でも明らかになっていくと思われるので、引き続き楽しみにしていきたいですね。

まとめ

今回は、

●名探偵コナンゼロの執行人で安室透がいう「裏の理事官」とは?

●名探偵コナンゼロの執行人の裏の理事官は黒田兵衛?

●名探偵コナンゼロの執行人で黒田兵衛が裏の理事官と考えれる理由

●名探偵コナンゼロの執行人で黒田兵衛の正体はラムではない

●黒田管理官は安室透が恐れる人?

これらについてまとめてみました。

黒田管理官のセリフや正体についてはかなり議論が白熱しそうですね。

以上となります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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