今回は、『綾波レイの正体は実はシンジの母親!?ぽかぽかするとはなんだったのか』というテーマについてお話します。

綾波レイといえば、『新世紀エヴァンゲリオン』を代表するヒロインの一人としてもかなり有名です。

そこで今回は、そんな綾波レイについて、その正体はシンジの母親だったのか?また新劇場版でしゃべって「ぽかぽか」という言葉についての意味はどういう意味であったのか、などについて様々な情報をご紹介します。

というわけで、綾波レイの正体は実はシンジの母親!?ぽかぽかするとはなんだったのか!スタートです!

綾波レイの概要

綾波レイは『新世紀エヴァンゲリオン』及びその関連作品に登場する、エヴァンゲリオン零号機のパイロットでありファーストチルドレンとなっています。

その正体は、多くが謎につつまれていますが、シンジ以上に碇ゲンドウからの寵愛・信頼を受けており、一緒に食事に行ったり、綾波レイが危険な目にあうと、冷静沈着な碇ゲンドウですらも焦ることからかなり特別視されていることがうかがえます。

この綾波レイと碇ゲンドウの関係は、葛城ミサトと碇シンジの関係に非常によく似ています。

旧劇場版・TV版では、最終的に使徒アルサミエルの戦闘で死去をするものの、3番目の綾波レイが登場。

記憶を失ったものと思われていましたが、ゲンドウの眼鏡を握って悲しみの涙が出てしまい、どうやら魂が引き継がれることがうかがえます。

最終的に碇ゲンドウとともにリリスの中に入り、人類補完計画を発動するかと思いきや、ゲンドウを拒絶し、シンジのもとへ向かう事を懇願。

リリスの姿に変貌し、地球上の全生命体をLCLに変貌させ地球生命をリセットします。

そして、シンジのもとへ向かい、シンジが人類補完計画を遂行するか否かの決断を支えることとなります。

漫画版ではメインヒロイン

ちなみに、貞本義行氏が製作を行った漫画版では綾波レイは完全にメインヒロインとして登場。

こちらの漫画版ではシンジはアスカなど他キャラへの恋愛感情は徹底して描かれず、終始シンジと綾波レイの関係がメインに描かれます。

基本的には上記の流れといっしょですが、最終的にはシンジが明確に補完されることを拒否したことで、現実世界の書き換えを行い、シンジに感謝と別れの言葉を涙ながらに伝えます。

その後、地球は夏しかない世界からちゃんと雪が降る冬のある世界に変更。

シンジたちは記憶を失った状態となるものの、一応人類社会はちゃんと機能していることがうかがえます。

そして、モノローグ上で「シンジが(世界に)還ってくるのを待っている」と伝え、ストーリーは終了します。

こういったことから、漫画版『新世紀エヴァンゲリオン』こそ究極のエヴァ作品と称するファンも多くいます。

ゲーム版ではどうなのか

ゲーム版『新世紀エヴァンゲリオン2 造られしセカイ -another cases-』では、少しばかりの変化があります。

まず、碇シンジシナリオである『使徒襲来』では、量産機戦を終えたシンジのところに、ゲンドウを見捨てた綾波レイが駆けつけ、二人が手を取り合い、世界を生きていくという内容となります。

次に、綾波レイ単独のシナリオである『レイ、心のむこうに』では、シンジ・アスカのような他のエヴァパイロットやネルフ職員の誰かと仲良くして、なおかつその人物が存命である場合は、ゲンドウを見捨てて、その人物のもとへと向かっていくという内容となっています。

このように、ゲーム版では彼女なりの幸せとはなんなのかについて、旧劇場版・新劇場版などよりもはるかにわかりやすく明確に描かれています。

新劇場版ではどうなったか

新劇場版シリーズでは、アヤナミレイ通称黒波と綾波レイの二体が登場します。

『序』から『破』までは、綾波レイが登場しますが、シリーズ中盤で初号機の中に取り込まれたままフェードアウトします。

『Q』から『シン・エヴァンゲリオン』までは、アヤナミレイ通称黒波が登場。

最後までシンジに付き添うものの、シリーズ途中で付き合うものの限られた環境でしか生きられなかった黒波は、LCLに戻り死亡します。

その後、『シン・エヴァンゲリオン』では初号機の中にいた綾波レイが解放されます。

『シン・エヴァンゲリオン』の最後には、なぜか渚カヲルらしき存在と綾波レイらしき存在がカップルになっている光景がみえます。

これはなぜそうなったのか、公開から5年近く立った現在でも不明です。

考察・綾波レイの正体はシンジの母親だったのか

それでは、綾波レイは果たして碇シンジの母親だったのでしょうか。

これについて、様々な説とともに解説・考察していきます。

綾波レイはエヴァ初号機に取り込まれたシンジの母をサルベージした際に生まれた別の生命体

綾波レイは、過去にエヴァ初号機とのシンクロテストを行い、初号機に取り込まれてしまったシンジの母親である碇ユイをサルベージするために行った実験の最中に生まれた副産物でありました。

この事実は、『新世紀エヴァンゲリオン』本編で触られる程度にしか語っておらず、理解に苦しむファンが多くいました。

しかし、ゲーム『新世紀エヴァンゲリオン2』や『新世紀エヴァンゲリオン2 造られしセカイ -another cases-』では、ある特定の条件を済ませると、彼女の生誕の事実が判明し、これらの設定が開示されます。

第二使徒リリスの魂を受け継いだ存在が綾波レイ

綾波レイの魂は、第二使徒リリスの魂でした。

しかし、本来の第二使徒リリスは非常に残忍無比な性格をしており、その性格を色濃く引き継いだ初代の綾波レイは、赤木ナオコに罵詈雑言を浴びせ、激高したナオコに殺害されてしまいます。

つまり、本来の綾波レイの魂の持ち主であるリリスは非常に残忍な性格をしており、現在の綾波レイは魂を受け継いだものの、性格そのものは別となっています。

碇ユイともまた別なので、恐らくリリスともユイとも似ていない独自の個性・性格があるのが、綾波レイとなります。

スタッフはどのように考えているか

それでは、スタッフは綾波レイについてどう思っているのでしょうか。

過去に特集本『スキゾ・エヴァンゲリオン』でスタッフの貞本義行さんたちは以下のように話していました。

大泉「それで、レイは人間じゃないわけなんですね」
鶴巻「最終的には人間じゃない.でもそこはずっと最後まで悩んでましたね.本当に人間じゃなくしましょうみたいなアイデアもあったんだけど、僕はけっこう最後の頃まで、ちゃんと人間にしてくれ、せめて遺伝子的には人間にしてくれって話を、ずっとしてた.でも結局なんか、ダメだったみたい.この話しちゃっていいのかな.たぶん、違うんですよ」
(中略)
貞本「もともとのアダムの遺伝子を受け継がれている女だから、すごく残虐性があって、元は.根が狂暴で」
鶴巻「人間じゃない、心のどこかに人間にとってはもう理解不能なブラックボックスみたいな部分があってという要素があるんです」
竹熊「それを抜き取られているわけだ.その残虐性を」
貞本「いやいや、半分は残ってるわけです.半分はユイの遺伝子です」
鶴巻「デビルマン状態なわけです」

出展:note

つまり、半分は綾波である反面半分は第二使徒リリスということとなります。

この事から完全なシンジの母のクローンではありません。

シンジの母親のクローンだったという説は実は間違い

よく様々な文献やサイトで綾波レイはシンジの母親のクローンとされていますが、これは大きな間違いとなっています。

あくまで、綾波は自身のクローンを量産されていただけであり、綾波自身はシンジの母親である碇ユイのクローンではありません。

これは誤解であり、勘違いなされないようにご注意ください。

その一方で綾波が母性の象徴であることも事実

そんな綾波レイですが、劇中ではきれいに雑巾がけをおこなったり几帳面な性格をしていることから、『綾波はお母さんみたいだな』といわれ、照れる一幕があります。

このことから、綾波は何らかの母性の象徴として制作されていた一面があります。

このことから、綾波は母性の象徴あるいは、無条件で他人を愛するアガペーの象徴として考えてもおかしくはないでしょう。

また、第二使徒リリス自体が地球生命の産みの母親という側面もあるので、二重で母性の象徴ともいえるかもしれません。

結論・綾波レイはシンジの母ではない

結論を言えば、綾波レイはシンジの母親である碇ユイではなく、碇ユイのクローンでもありませんでした。

綾波レイは、碇ユイとリリス双方の要素を引き継いだ全く別の独立した存在であり、碇ユイの傲慢さとリリスの残酷さはほとんどありませんでした。

考察・新劇場版破の「ぽかぽかする」の意味とはなんだったのか

新劇場版シリーズでは『碇君といるとぽかぽかする』といったセリフを発した綾波レイ。

では、この『ぽかぽかする』とはどうい意味だったのでしょうか。

シンジに対する愛だった可能性

まず、碇君といるとぽかぽかするの発言ですが、十中八九はシンジに対する愛情の意味であったといえるでしょう。

新劇場版の綾波レイは旧劇ほどの知性がないキャラクターで純粋無垢な一面が強化されています。

このことから、ぽかぽかという舌足らずな表現で愛情を表現するというキャラ造形が新劇場版で追加されたのではないかと考えられます。

碇ユイの時の感情が残っている可能性

また、新劇場版では第二使徒リリス関係の設定はほぼオミットしたか、描写不足で描かれなかった可能性があります。

そのため、純粋な碇ユイのクローンとして綾波レイは機能しており、彼女の人格が碇ゲンドウに抱いた好意をそのまま、プログラミングされて、シンジに向けているという可能性があります。

実際に、『シン・エヴァンゲリオン』では、綾波レイに対するシンジへの感情はプログラミングとアスカが言っていました。

まとめ・関連記事

今回は、『綾波レイの正体は実はシンジの母親!?ぽかぽかするとはなんだったのか』というテーマについてお話しました。

今回の話をまとめると、以下のようになります。

  • 綾波レイは『新世紀エヴァンゲリオン』に登場するキャラクター
  • 綾波レイの正体は、初号機に取り込まれたシンジの母・ユイをサルベージする際に生まれたリリスとユイの混ざった複製体
  • 綾波レイは多くのサイトでシンジの母親のクローンとされているが、正式には違う
  • 綾波レイは、シンジの母親ではないが、母性の象徴として劇中で描かれている
  • 綾波レイのいう、『ぽかぽかする』は、綾波の純粋な好意かゲンドウによって仕組まれたプログラミングの可能性がある

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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