今回は、アスカが「気持ち悪い」と言った理由とは?エヴァ最終シーンを徹底考察!というテーマについてお話します。
平成最高のアニメとも名高い『新世紀エヴァンゲリオン』ですが、そんな作品の最後として有名なのはアスカの『気持ち悪い』のセリフです。
それでは、一体なぜアスカはシンジに『気持ち悪い』といったのでしょうか、その理由について解説していきます!
この記事の目次
考察・アスカが劇場版の最後で『気持ち悪い』といった理由は
旧劇エヴァこと『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』のラスト、地球上の生命体全てがLCLとなり巨大なスープとなっていく中で、シンジとアスカだけが残る最期となりました。
この際にシンジはアスカの首を絞めるような言動をみせ、その行動を観たアスカがが吐いた言葉は『気持ち悪い』でした。
それでは、一体なぜこのようなセリフが最後のセリフになったのでしょうか。
今回は改めてなぜ『気持ち悪い』とアスカが言ってしまったのか、これらの説について検証していきたいと思います
監督の説明に声優が反応したから
これについてですが、非常に明確な回答がアスカ役の宮村優子さんからあげられていました。
スカ役の宮村優子がNHK BS2の番組『BSアニメ夜話』の2005年3月28日の放送では以下のように説明しておりました。
最後のセリフは本当は「気持ち悪い」じゃなくて、
「あんたなんかに殺されるのはまっぴらよ」だったんです。けど、最後何回もそれをいったんだけど、
「違う、そうじゃないんだ、そうじゃないんだ」って長い休憩になって、
私も緒方さんも「どうしたら監督の思うようなことが表現できるんだろうね」とかいって、
あの首絞められるところなんて本当に緒方さんが私にまたがって首絞めたぐらい本当に監督からの要求がすごい難しくて、
リアルを求めてたのかな、その最後のセリフに関してはですね、これは言っていいのかどうかわかんないんですけども、
もし、アスカとかじゃないんですよ、いつもいわれることが、
「もし宮村が寝てて部屋で、自分の部屋で一人寝てて、窓から知らない男が入ってきて、それに気づかずに寝てて、
いつでも襲われるような状況だったにもかかわらず、襲われないで、私の寝てるところを見ながら、
あのさっきのシンジのシーンじゃないですけど、自分でオナニーされたと、それをされたときに目が覚めたらなんていう?」
って聞かれたんですよ。前から監督は変な人だなって思ってたんですけど、
その瞬間に気持ち悪いと思って、「気持ち悪い、ですかね」とかっていって、そしたら、「はぁ・・・やっぱりそうか」とかいって。
「やっぱりそうか」っていうか。出展:アニヲタwiki
このように、なんと監督は事前に別のセリフを用意していたのですが、事前に監督と面談した際に、変更したというものでした。
そもそもシンジは寝ているアスカをオカズにオナニーしたから
では、さらに考えてみましょう。
旧劇場版こと『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』の冒頭のシーンでは、アスカの病室に来たシンジが唐突にオナニーをしている場面から映画が始まりました。
アスカは恐らく何らかでこの状況を知っていたため、シンジに対して『気持ち悪い』と言っていたと考えられます。
実際に二人が補完される映像の中では『やってみなさいよいつもみたいに、知ってるのよ、アンタが私をオカズにしてるって』と言い放つシーンがありました。
上記であげた庵野さんからの宮村さんの説明にも『家で寝ていると、不審者が窓から入ってきてオナニーしてたらどう思う』という質問がありました。
こういった説明を受けるということは、恐らく庵野監督の中では間違いなくアスカは自分の病室でシンジがオナニーをしていることを知っているということになります。
確かに、自分の知らない間に自分の寝ている姿をオカズにオナニーされていたら『気持ち悪い』という感想を抱くのも無理はないかもしれません。
当初のセリフは違った
上記でも引用した部分からわかりますように、当初のセリフは『あんたなんかに殺されるなんてまっぴらごめんよ』というものでした。
しかし、庵野氏の説明を受けたことで率直な感想を抱いた宮村優子さんが『気持ち悪い』といったことで、セリフは変更となりました。
実はこれだけで、あまり深い理由は実はなかったというのが現状です。
それにしても変更前のセリフの『あんたなんかに殺されるなんてまっぴらごめんよ』というのもなにかおかしなものがありますね。
実はアスカがシンジの子供を妊娠していた説
これはあくまで珍説の一つなのですが、実はアスカはシンジの子供を妊娠していたのではないかという説があります。
この根拠は、シンジが補完される最中にアスカとシンジがセックスらしいものをしている場面がありました。
こういったことから、シンジとアスカは実はセックスしており、アスカはシンジの子供を孕んでいるのではないかといった説も浮上していたことがありました。
SNSで検査すると、今でもネタにされている方が確認できるので、結構有名な説の一つとなっています。
しかし、これらの説については確証はほとんどありません。
一種の都市伝説あるいはネタとして楽しんだほうがいいでしょう。
考察・エヴァ劇場版最終シーンの意味は
エヴァ旧劇は最終的に人類補完計画が発動し、人類を含めた地球上全ての生命体はLCLになり、人類社会は崩壊するという末路を迎えます。
そんな中生き残ったシンジが同じく生き残ったアスカに馬乗りになり首を絞めていると、『気持ち悪い』といわれるという謎のシーンで映画は終了します。
それでは、エヴァ旧劇の最後のシーンはどういう意味があったのでしょうか。
今回はこれらのシーンについて、その意味を考察していきたいと思います。
傷つけあいながらも前に一歩進む人類のポジティブな象徴だった可能性
ファンの中にはこれらの一連のやりとりについては、傷つけあいながらも一歩ずつ前に進んでいく人類のポジティブな一面なのではないかと推察するファンもいます。
庵野監督にそこまでの考えが本当にあったのか、正直言って疑問です。
しかしながら、旧劇においてミサトはこのようなセリフを言っていることから、あながち本作のテーマとしては間違っていないのではないかともいえます。
今の自分が絶対じゃないわ。後で間違いに気づき、後悔する。あたしはその繰り返しだった。ぬか喜びと、自己嫌悪を重ねるだけ。でも、その度に前に進めた気がする
こういった謎の部分が多いからこそ、新劇が公開された以降も、旧劇エヴァのファンは現在でも根強く残っているのではないかといえます。
人類は滅んだのか
では、最終的に人類は人類補完計画が行われたことでほろんだのでしょうか。
これについてですが、最終的にシンジはミサトが託したチョーカーを手にしたことで人類補完計画を拒絶する方向を選びました。
次にアスカは恐らく自らの意思、誰とも一緒になりたくないという拒絶の意思のもと人類補完計画を拒絶することとなりました。
このことから、人類補完計画は失敗したといえるでしょう。
現世に対して未練がある人間、プライドが高すぎる人間、他人を信じない人間などはもしかしたら案外早くLCLから元の人間に戻ることができるのかもしれません。
そういう意味では、人類は完全にほろんだというわけではありません。
シンジとアスカはアダムとイブになったのか
一部のファンの間では、シンジとアスカは滅んだ世界におけるアダムとイブになったという意見を多くみられます。
確かに、両想いの男性と女性が二人だけ残るという関係はアダムとイブに近いかもしれません。
しかし、個人的にはこれは納得がいきません。
というのも、地球上の生物はすべてLCLになってしまったので、食料となれるような生命体もほとんどいません。
このことから、レーションや人工で製作された菓子などが食料の中心となっていくでしょうが、これらも賞味期限に限界があります。
恐らく、シンジとアスカはそのまま飢えて死ぬ可能性が高いといえるでしょう。
こういったことから、二人はアダムとイブになる前に死んだという可能性は否定できません。
しかし、シンジとアスカが人類補完計画を拒絶した功績は大きく、彼らに続く人類や生命体がいれば、なんとかなるかもしれません。
エヴァ新劇シリーズは、旧劇シリーズのその後の世界を描いた続編だったのか
新劇エヴァシリーズの第一作であった『序』の冒頭では、量産機によって鳥葬された痕のようなエヴァと血痕、そして破棄された都市の映像がうつりました。
これは、前作である『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』の続きなのではないかという声がありましたが、結局これらの伏線は回収されませんでした。
というのも、新劇エヴァシリーズの内の『序』と『破』は旧劇においても設定を考えていた磯光雄氏が協力していたのかクレジットに掲載されていたのですが、『Q』以降はそれらのクレジット掲載すらありませんでした。
このことから、恐らくこれらの設定については製作者がにおわせ程度で出したものではないかとみられます。
まとめ・関連記事
今回は、アスカが「気持ち悪い」と言った理由とは?エヴァ最終シーンを徹底考察!というテーマについてお話しました。
今回、わかったことをまとめると以下のようになります。
- アスカが気持ち悪いといった理由は監督が『寝ているところで知らない男が部屋に入ってきてオナニーしたら?』という質問にアスカ役の声優が『気持ち悪い』と言ったから
- 当初アスカが言うのは『気持ち悪い』ではなく『あんたなんかに殺されるのはまっぴらごめんよ』だった
- エヴァ旧劇最後のシーンは、人類補完計画を破綻させたことで『傷つけあいながらも前に一歩進む人類のポジティブさ』を象徴しているシーンではないかと好意的に解釈するファンもいる。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

