映画『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』でチャン・ツィイーは、チェン博士、リン博士の双子役を1人で演じています。

今回は『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』でチャン・ツィイーが演じた双子の意味や、過去作へのオマージュについて解説します。
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『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』チャン・ツィイーが双子役で出演


映画『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』では、中国の4大女優の一人、チャン・ツィイーが出演しています。チャン・ツィイーは劇中で下記の2つの役を演じています。

・アイリーン・チェン博士
・アイリーン・リン博士

2人は双子で、チェンが姉、リンが妹です。2人とも研究機関のモナークに所属していて、親子三代にわたってモナークの研究員であると作中で明かされていました。

本部の基地にいるのがチェン博士、中国でモスラの孵化に立ち会ったのがリン博士です。チェン博士は物語の大半に出演していて、リン博士の登場はモスラが孵化した瞬間のワンカットのみでした。

わかりやすく説明すると、マーク・ラッセル(カイル・チャンドラー)や芹沢猪四郎博士(渡辺謙)と会話をしているのが、チェン博士です。

チェン博士は聡明で、神話や古代の伝承から怪獣と人類の関係について調べている人物であり、皆が「モンスター・ゼロ」と呼んでいた怪獣が「キング・ギドラ」であることをいち早く理解していました。

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』妹・リン博士の登場シーン

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』で、チャン・ツィイーが演じるアイリーン・リン博士の登場シーンについて解説します。

リン博士の登場シーンはモスラが孵化した瞬間のわずかワンカットのみです。

以下は、公式パンフレットで双子役について質問を受けたチャン・ツィイーのインタビュー記事の抜粋です。

ただ、妹のリン博士としては、1シーンしか出てきませんけれどね。

双子なので似ているんですが、チェン博士は髪が短くて、見た目の違いを出しているんです。

チェン博士はモスラやゴジラに対して愛情がある。

彼女は怪獣たちと友達になりたいと思っていて、その気持ちは忘れないように演じました。

リン博士は、髪の毛が肩くらいまで伸び、フードをかぶっている女性です。リン博士はモスラが孵化した瞬間、雨に打たれながらも、しっかりと空を見上げ、モスラの美しさを見届けていました。一瞬のシーンのため、鑑賞中は気づきにくいかもしれません。

また、これは考察ですが、モスラが「中国」にいたのは、主要4体の怪獣を東西南北に分けるだけでなく、中国出身のチャン・ツィイーと関連させる意味もあったと思われます。

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』チャン・ツィイーは小美人のオマージュ

[the_ad id="5494"] 『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』でチャン・ツィイーが演じた双子は、過去作へのオマージュです。「双子」のキーワードが、モスラの誕生と関連づけられています。

1961年に公開の映画『モスラ』に「小美人」と呼ばれる双子が登場します。小美人はインファント島に住む双子の妖精でモスラの飼い主です。

『モスラ』の劇中の小美人は、静之浦海岸に流れ着いたモスラのタマゴを返して欲しいと訴えていました。以降、2004年の映画『ゴジラ FINAL WARS』までの11作品に出演しています。

小美人


『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』でチェン博士、リン博士がともにモナークに所属して怪獣を研究している点、そして、モスラの孵化シーンで交互に映ったシーン。これらは日本映画に登場する小美人へのオマージュでしょう。

チェン博士が怪獣を敵視するのではなく、怪獣と仲良くなりたいと思っている点も小美人に寄せている設定です。立場はそれぞれ妖精と研究者と大きく異なりますが、双子がモスラの孵化を見守ったことを時代を超えたハリウッド版でも演出しています。

また、孵化シーンのBGMでは『モスラ』の原曲のアレンジ版が使われおり、製作者側の原作に対するリスペクトが伺えます。

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』モスラとエンドクレジット

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』のエンドクレジットでは、モスラの卵が映し出されています。そして、モスラの卵と関連させ、もう1つのポストクレジットシーンが存在していました。

もう1つのポストクレジットシーンとは、モスラに関するクレジットで、チャン・ツィイー演じるチェン博士、リン博士が登場する予定でした。しかし、その構想は取り消されてしまい、映画本編のポストクレジットシーンは、チャールズ・ダンスがキング・ギドラの首を買うシーンだけが公開されています。

まずは下記のマイケル・ドハティ監督のインタビューをご覧ください。

元々、ポストクレジットシーンは2つある予定でした。 チャールズ・ダンスがゴジラに噛みきられたギドラの首を買うシーンと、もう1つ。
シナリオを書き上げ、現地で撮影する場所も決定し、衣装も準備出来ていました。
その内容にはチャン・ツィイーの演じるキャラクターが絡んでいて、物語のその後の出来事となっています

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』のエンドクレジットで、モスラの卵が映し出される映像がありました。


上記画像の文字は、"モナークが巨大な卵を発見した。卵は2匹目のモスラか...もしくは他の卵か?"と記載されています。

"2匹目のモスラ"を連想させる卵の映像に続いて、チャン・ツィイー演じるチェン博士、リン博士が登場する予定でした。

内容を解説すると、チェン博士、リン博士は東京の地下街に存在する、古代遺跡(中国雲南省の「蛾の寺院」─モナーク第61前哨基地のような場所)で再開します。

そして、チェン博士、リン博士は広い部屋に移ると、そこには巨大な卵があり、3歳くらいの幼い幼女2人が歌を歌っているのです。幼女2人が歌う理由は、巨大な卵を孵化させるため。

説明こそないものの、その卵は、モナークが発見したモスラの卵で間違いありません。この様子を見たリン博士は「2人がまだ幼いので準備が不足している」と心配するのに対し、チェン博士が「かつては私たちもそうだったわ」と返答するのです。

ここで初めて、チェン博士とリン博士が、小美人の役割を果たしていたことが明らかになる予定でした。

上記のエピソードはマイケル・ドハティ監督がインタビューで解説した内容です。

モナークの人事ファイルでも、チャン・ツィイー演じるチェン博士、リン博士の隣に、チェン博士の双子の娘がいることが明らかになっています。


上記のストーリーは映像化はされていませんが、マイケル・ドハティ監督が語った内容であり、チェン博士、リン博士が小美人のオマージュとして存在することは間違いありません。

まとめ

今回は、

●『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』チャン・ツィイーが双子役で出演

●『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』妹・リン博士の登場シーン

●『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』チャン・ツィイーは小美人のオマージュ

●『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』モスラとエンドクレジット

これらについてまとめました。

映画『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』については、下記の記事も記載しています!!

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