映画『竜とそかばすの姫』の鈴(すず)と忍(しのぶ)の関係について考察します。

鈴と忍は幼馴染同士ですが、どのような過去があるのでしょうか。

作中での2人は恋愛関係に発展しそな気配もありますね。

鈴と忍の関係について、映画と原作小説の内容をもとに深掘りしていきます。

【竜とそばかすの姫】鈴と忍の関係は?

『竜とそかばすの姫』の鈴と忍の関係をネタバレで解説していきます。

2人は同学年の幼馴染ですが、物語本編の高校生では少し距離があるように感じます。

鈴は忍に好意を抱いてそうですが、恋愛関係に発展するのでしょうか。

幼馴染の2人

鈴と忍は幼少期から付き合いがある幼馴染です。

鈴の母親がなくなったとき、鈴と同じ川辺にいたのが忍でした。

6歳の頃には忍が鈴に『鈴、俺が守ってあげる』とプロポーズの言葉をかけたほど。面倒見の良い忍は、幼い時から何かと鈴を心配していたのです。

鈴もその言葉にまんざらでもない様子でした。

物語後半で明らかになりますが、忍が6歳の時に言ったプロポーズの意味は「いじめる奴がいたら守ってあげる」(原作小説P217)であり、恋愛感情とはまた違うものでした。

鈴と忍は幼稚園から小学校低学年まで一緒であり、その後に忍が街の方へ転向し、離れ離れになっています。

その後、高校生となり忍と鈴は再び同じ学校に通うようになります。

高校では疎遠?

幼少期からの関係である鈴と忍。しかし、高校に入ってからはかつてのような距離感はありません。

鈴は忍のことを「私の手の届くところには、もういない」(原作小説P26)と語っているため、幼少期は過去のことと割り切っている様子です。

忍は高校ではバスケットボール部に所属し、仲間と1on1をしているシーンが多いです。そして、鈴はその様子を校舎から見て、昔の2人の関係を思い出すのでした。

ただ、忍がイケメンで学校の女子に人気があること、鈴の友人で吹奏楽のルカ(瑠果)ちゃんが忍のことを好きだと勝手に思い込んでいて、ネガディブな鈴はこのまま忍とは距離をおこうとします。

鈴の過去を知る忍は「ちゃんとご飯食べてる?」と心配して鈴に声をかけるも……

しのぶくん。私、もう小学校の時の私とは違う。いつまでも心配されているばっかりの子じゃないから。ないから……

小説『竜とそばかすの姫』P93

と突き放してしまいます。

さらには忍との仲を学校の友人達に僻まれてしまい、人間関係も面倒くさくなっていきました。

鈴は大好き

鈴の言動から、高校生になった今でも忍に気があることは間違いありません。

忍に話しかけられて距離を置いているのは、"人気者の忍と私が付き合ってはいけない"というネガティブな感情や周囲の女子からの反感を買うのを恐れているからです。

鈴の本心がわかるのは物語後半。ルカちゃんから恋愛相談を持ちかけられた時です。

ルカちゃんは忍が好きと思われていましたが、実はカヌー分のカミシンこと千頭慎次郎に想いを寄せていたのでした。

鈴は、ルカちゃんの思わぬ告白と予想外の恋愛話に気が緩んでしまい、忍が好きなことをそのまま打ち明けてしまいます。

忍の気持ちは?

一方で、忍は鈴のことをどう思っているかは明らかにされていません。

ただ、忍は鈴の過去を知っているからこそ、親身になってあれこれと心配していることは間違いありません。

鈴は母親の死後に歌わなくなり、性格も落ち込み気味になっているため、幼馴染の忍はすごく心配していたはずです。

忍はベルの歌声を聴き、「鈴、ベルだろ」「本当は、ベル、鈴だろ」とあてています。

好きでもない人の歌声を覚えてるわけもなく、忍も鈴が気になっているのではないでしょうか。

【竜とそばかすの姫】鈴が歌う理由は忍?

『竜とそかばすの姫』では、物語のラストで鈴が自分自身で歌声を披露します。そのきっかけを作ったのが忍でした。

経緯を説明すると、竜のオリジンである恵を助けるようとした鈴達でしたが、恵の不信感が募って通信が切れてしまったのです。

再び恵とコンタクトを取りたい鈴達。そこで忍は鈴に対して信用してもらうために、ベルではなく本来の自分の姿で歌うことを提案します。

廃墟の教室の中で、しのぶくんは静かに、しかしはっきりといった。
「ベルじゃなく、鈴のままの姿で呼びかける」
(略)
しのぶくんは私をじっと見たまま、続けた。
「もう一度連絡を取る方法は、それしかないと思う」

小説『竜とそばかすの姫』P265

「彼らは自分の正体を事実うえ明かしてしまっている。鈴が仮面をつけたままで、彼に一体何ができるの?
素顔を隠したままで、何が伝わるっているの?」

小説『竜とそばかすの姫』P267

しのぶの意見は厳しいように聞こえますが、恵の視点にたてば真っ当な意見です。一方、鈴もベルを捨てて歌うことには大きなリスクを伴います。

それでも、最後に鈴は〈U〉の中であえてアンベイルを受け、ベルではなく鈴として歌うことを決意します。

アンベイルされたベル(鈴)をみた忍は、そのまま音楽が流れるアプリを起動させるのです。

母親が死んでから一度も歌えなかった鈴でしたが、友人や仲間達の後押しを受けて綺麗な歌声を〈U〉内に響かせたのでした。

忍のちょっと強引な手段でしたが、心の中では”鈴なら歌える”と強く思っていたのではないでしょうか。

【竜とそばかすの姫】鈴と忍は恋愛関係?

ここでは、『竜とそかばすの姫』の鈴と忍が恋愛関係にあるかを考察します。

前提と述べておくと、鈴は忍のことが好きです。鈴の気持ちはルカちゃんにも明らかにしていて、物語の途中でも忍のことで物思いに耽っているシーンが多いです。

一方で、忍の鈴に対する気持ちははっきりとしませんが、映画のラストでは恋愛対象になっていきそうな気配があります。

忍は鈴が目の前で母親を亡くしたことを知っているため、とにかく鈴を心配しています。

忍は鈴のことを、

「俺は鈴のお父さんじゃないし、仲良しな女友達でもない。

けど、もうひとりくらい鈴を心配している奴がいてもいいって思うんだ」

小説『竜とそばかすの姫』P266

と語っています。

忍の本心はわかりませんが、鈴が最愛の母親を亡くした過去を知っているからこそ、安易に恋愛感情にならないよう見守っているのでしょう。

そう考えると、忍の鈴への気持ちは親心に近いものがあり、まだまだ恋愛とは言えません。

しかし、映画のラストで忍は「もう見守るじゃなくて、普通に付き合える気がする。今までもそうしたかった」と鈴に話しています。

鈴しっかりと歌を歌えて過去と向き合ったことで、忍も鈴との関係を前身させることができると思ったのでしょう。

映画も小説でも恋愛関係には発展していませんが、なんだか”匂わせ”の雰囲気が残るラストでした。

【竜とそばかすの姫】鈴と忍のその後は?

『竜とそかばすの姫』の鈴と忍は、物語その後にどうなったのでしょうか。

残念ながら、映画でも原作小説でも「その後」の物語は綴られていません。

鈴も母の死と向き合い、きちんと歌ことができるようになりました。物語「その後」では幼少期のように明るい子になっていることでしょう。

鈴はこれまで忍への想いがありながら、どこか自分が釣り合わないとネガティブな感情を抱いてました。しかし、そんな想いも徐々になくなっていくでしょう。

忍も鈴のことは何かと気にかけているため、もっとこれから仲良くなるはずです。

2人のその後は明らかにされていませんが、映画本編の時よりも距離は縮まっているのは間違いないでしょう。

まとめ

今回は、

●【竜とそばかすの姫】鈴と忍の関係は?

●【竜とそばかすの姫】鈴が歌う理由は忍?

●【竜とそばかすの姫】鈴と忍は恋愛関係?

●【竜とそばかすの姫】鈴と忍のその後は?

これらについてまとめました。

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