【君の名は。】かたわれどきの意味は?彼は誰時や黄昏時との違いについて解説

2016年8月26日に公開された映画「君の名は。」

物語では、「かたわれどき」という普段は耳にしない方言が使われていますね。

「かたわれどき」は映画内でのオリジナルの造語ですが、一体どんな意味で由来は何なのでしょうか。

今回は、映画「君の名は。」で使われた「かたわれどき」の意味について深掘りをしていきます。

映画「君の名は。」の「かたわれどき」の意味は?

映画「君の名は。」で登場する言葉「かたわれどき」。

漢字表記では、片割れ時、です。

これは映画の舞台である"糸守の方言"とされており、実在する言葉ではありません。

一体、どんな意味なのでしょうか。

「彼は誰時」と「黄昏時」

「かたわれどき(片割れ時)」という造語をきき、真っ先に浮かぶ現代の言葉では、「かはたれどき(彼は誰時)」でしょう。

「彼は誰時(かはたれどき)」という言葉を聞くと、「かたわれどき」と非常に音が似ていますね。

はたれどき(彼は誰時)
たわれどき(片割れ時)

「彼は誰時(かはたれどき)」は、薄暗い朝方や夕方といった朝でも夜でもない時間帯という意味があり、その昔は「誰そ彼時(たれそかれ)」と同じ意味で使用されていました。

「誰そ彼時(たれそかれ)」とは現代で言う「黄昏時(たそがれどき)」です。

(語源)誰そ彼時
(通常)黄昏時

昔から現代になる過程で「誰そ彼時」→「黄昏時」と変化していきました。

意味については、「夕暮れ方。夕方。夕方、薄暗くなって向こうにいる人が識別しにくくなった時分」となります。

陽が沈み周囲が暗くなってきて、目の前の人の顔を見ても誰なのかがわからない程の明るさしかない時間をさしていまます。

「誰そ彼」にが、「そこにいるのは誰?」「誰ですがあなたは?」という意味が込められています。

一方で「彼は誰時」は夜明け前の朝方だけに使用される言葉として残りました。

「かたわれどき」の意味は?

ここまでの言葉を整理すると、

「彼は誰時(かはたれどき)」:夜明け前を表現する意味
「誰そ彼時(たれそかれ)」=「黄昏時(たそがれどき)」:夕方や日没後に使用/"誰そ彼"にも意味あり

と関係になります。

映画で登場する造語、「片割れ時(かたわれどき)」は、これら2つの意味を掛け合わせたものでしょう。

言葉の音という面では、「片割れ時(かたわれどき)」と「彼は誰時(かはたれどき)」がそっくりです。

そして、映画で使用された夕方・日没のシーンであり、「そこにいるのは誰?」「誰ですがあなたは?」という意味に近いのは、「誰そ彼時(たれそかれ)」=「黄昏時(たそがれどき)」になりますね。

言葉の音、使用されるシチュエーション、この2つがミックスされて「片割れ時(かたわれどき)」という造語が生まれたのでしょう。

また、個人的には"片割れ"という部分にも大きな意味があると思っており、それは最後の項目で説明します。

映画「君の名は。」の「かたわれどき」はいつのこと?

「片割れ時(かたわれどき)」とは、一体、いつを指す言葉なのでしょうか。

これは映画内で夕方・日没のシーンで使用されているため、素直に「夕方・日没」と捉えて間違いありません。

また、映画の序盤、三葉の通う高校の古典教師・ユキちゃん先生が授業で下記の言葉を述べています。

「誰そ彼、これが黄昏時の語源ね。これが黄昏時は分かるでしょう?」

「夕方、昼でも夜でもない時間。人の輪郭がぼやけて、彼が誰だか分からなくなる時間。

人ならざるものに出あうかもしれない時間。

魔物や死者に出くわすから『逢魔が時』なんて言葉もあるけれど、もっと古くは

『かれたそ時』とか『かはたれ時』とか言ったそうです。」

ユキちゃん先生のセリフには「かたわれどき」は使用されていませんが、"誰そ彼"や"黄昏時"という似たような言葉を使っており、若干の伏線を張っています。

映画では、口噛み酒を奉納し終えた後、夕日を見ながら四葉が、

もう、片割れ時やな

と話しており、こちらに反しては実在の"誰そ彼"や"黄昏時"と大差がないのでしょう。

また、ラストの演出でも夕日が沈んだ瞬間に片割れ時は終わり、二人は各々の時間に戻っているため、ここから夕方を表す言葉で間違いなさそうです。

映画「君の名は。」で「かたわれどき」が使われた理由は?

また、映画内で、「片割れ時(かたわれどき)」が使用された理由として、下記2つの意味があると思います。

・瀧と三葉が片割れに会える時間
・彗星の片割れが落ちる時間

片割れとは、「対になっているものの一方」「一つのものから分かれたもの。分身。」という意味があります。

映画での瀧と三葉の関係を表現するにはぴったりの言葉であり、かたわれどきが終わるとあえなくなるというのも納得がいきますね。

瀧が糸守に訪問した際、着ていたTシャツには「Half moon(半月)」と書かれています。

ここからも、瀧と三葉は2人で1人=各々では半分=結ばれる前で割れている、という意味が読み取れます。

また、迫ってくる架空の彗星「ティアマト彗星」が割れて町に落ちてくるという意味でも、片割れは当てはまります。

意味だけで考えれば、「誰そ彼時(たれそかれ)」「黄昏時(たそがれどき)」あるいは、「彼は誰時(かはたれどき)」を使えば良いとも思います。

ただ、あえて造語としたのは「瀧と三葉の関係」「彗星の片割」と言う関係性も表現するためだったのではないかと考察できます。

まとめ

今回は、

●映画「君の名は。」の「かたわれどき」の意味は?

●映画「君の名は。」の「かたわれどき」はいつのこと?

●映画「君の名は。」で「かたわれどき」が使われた理由は?

これらについてまとめました。

以上となります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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