2005年8月27日に公開された映画「容疑者室井慎次」。

 
「踊る」シリーズのスピンオフ作品第2弾であり、興行収入38.3億円の大ヒットを記録しています。

 
作中では、室井慎次(柳葉敏郎)に対して、観覧車の中で辞表を提出ことを求めた老人がいました。

 
「踊る」シリーズで初登場であり、どんな人物なのか正体が気になります。

 
今回は、映画「容疑者室井慎次」に登場する、観覧車の老人について深掘りをしていきます。

映画「容疑者室井慎次」観覧車の老人の正体は?

映画「容疑者室井慎次」に登場した、観覧車の老人は一体誰なのでしょうか。

 
ここでは、

 
・役名と役職
・辞表を書くよう伝えた理由
・演じている俳優

 
この3店について記載していきます。

役名と役職

観覧車に室井慎二と共に乗っていた老人は、「深江功太郎という人物です。

 
「踊る」シリーズでは全作品を通して、当シーンのみの登場です。

 
深江は元・警察庁長官であり、その後政界に身を投じて副総理まで務めている経歴を持ちます。

 
「容疑者室井慎次」の作中では、民自党相談役についています。

 
警察庁長官と副総理の2つの役職を担ったことから、元政治家・後藤田正晴さんがモデルの人物だといわれています。

 
ただ、公式には後藤田さんの名前は出ていないため、モデルについては噂程度に留めてください。

辞表を書くよう伝えた理由

作中では、深江は室井に対して、辞表を書くように促しています。

 
普通に考えれば、警視正(当時)の室井に対して、元警察庁長官が辞表を書くように伝えるのは非現実的です。

 
なぜなら、ここまで偉すぎる人が、いち警視正と顔を付き合わせて話すこと自体がありえないからです。

 
観覧車での会話で、深江が「君が室井くんか」と切り出しているため、これが初対面だとわかります。

 
それでも深江が直々に室井に対して辞職を促したのは、下記3つの理由でしょう。

 
・警察庁と警視庁の対立の根が深い
・深江にも匿名の手紙が届いた
・事の大きさを表現した演出

 
これらについては、本ページの下部で深く解説していきます。

演じている俳優

深江を演じているのは、高橋昌也さんです。

 
高橋さんは東京都出身で1930年3月16日生まれの俳優です。

 
2014年1月16日、呼吸不全により死去(83歳没)されています。

 
●高橋昌也さん 若い頃の写真

 
●プロフィール

名前高橋昌也
読み方たかはし まさや
生年月日1930年3月16日
没年月日 2014年1月16日(83歳没)
出生東京都
職業俳優、演出家

 
1953年に俳優座公演「襤褸(ぼろ)と宝石」の主役で初舞台にあがります。

 
以降は、小沢昭一さんらと劇団新人会を設立。

 
その後に劇団四季、文学座などを経て、1975年に演劇集団円の設立に参加して、演技と演出で活躍を果たします。

 
1960〜1980年代と長きに渡り活躍された俳優であり、数多くのテレビドラマや映画に出演されています。

 
1990年代は銀座セゾン劇場にて、黒柳徹子さん主演舞台・海外コメディシリーズの演出を手がけていました。

 
2004年度には映画「透光の樹」で日本映画批評家大賞助演男優賞を受賞しています。

 
2000年ごろまで映画、テレビに出演をされており、近年では下記作品でご覧になった人もいると思います。

 
●テレビドラマ
・北の国から(2002年)
・Mother(2010年)
・月の恋人〜Moon Lovers〜(2010年)

 
●映画
・ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃
・メゾン・ド・ヒミコ
・リターナー

映画「容疑者室井慎次」観覧車の老人が辞表を促した理由は?

深江ほど偉い人物が、なぜ室井に対して辞表を書くように促したのでしょうか。

 
理由については上記で述べたましたが、それぞれの項目について深掘りしていきます。

警察庁と警視庁の対立の根が深い

一つ目の理由は映画「容疑者室井慎次」のプロットの一つである、「警察庁vs検察庁」の構図です。

 
作中では、池神警察庁次長(津嘉山正種)と安住警視庁副総監(大和田伸也)の間で次期警察庁長官の座を巡る醜い派閥争いが行われていました。

 
室井は当時は警視庁刑事部捜査第一課管理官です。

 
警察庁は(警視庁の不祥事のため)早く操作を終わらせるよう促し、一方、警視庁は事件捜査を継続して真実を突き止めたい(=潔白を証明したい)というが真相です。

 
もともと派閥争いで対立して構図に、室井の事件でさらに拍車がかかったのです。

 
流石にここまで溝が深くなると業務上にも影響が出てしまい、らちが明かない。

 
そこで、「元・警察庁長官・副総理・民自党相談役」という政治力、権力を持つフィクサーの深江が、溝を深くする要因になる室井に辞表を促したのです。

 
室井が警察を辞めれば、警視庁もメンツをかけて捜査をしようとはならず、警察庁も事件が片付くという双方にメリットがでる結果となるのです。

 
また、元警察庁長官の深江が直々に室井と話したのであれば、後から池神警察庁次長と安住警視庁副総監が争うのは深江の顔に泥を塗ることになり(=警察庁長官への道が遠のく)、2つの組織間抗争もおさまると判断したからだと思われます。

 
ただ、現実の世界では、警察庁次長と警視庁副総監が警察庁長官のポストを争うことはありません。

 
警察全体の序列では、警察庁長官(1番)、警視総監(2番)、警察庁次長(3番)であり、警視庁副総監は10番目と序列が下になり、二人の間には4〜9番目の人材がいるわけです。

深江にも匿名の手紙が届いた

また、作中では匿名のファックスが警察にも流されていました。

 
灰島弁護士の仕業だと思われますが、これは深江も持っており「私の所にも届いた」と話しています。

 
そのため、2つの組織の対立以外にも、自分の所にも届いたため、何とかしなくてはという気持ちが湧いたのでしょう。

 
映画内で行われていないですが、「観覧車」のシーンまでの流れは下記だと予想されます。

 
謎のファックスが警察へ流れる

警察上層部は混乱

新庄が進んで自体の解決をはかる

深江にもファックスが届いたことが判明

深江ないし警察上層部から室井を辞めさそうと運動

警察上層部からリストラ宣言はできないため、深江が名乗り出た

 
このような流れでしょう。

 
新庄が深江に頼んだとう意見もありますが、新庄は内心では室井の辞職に反対の立場であり、つなぎ役としてあの場にいたのだと思われます。

 
深江も警察庁と警視庁の対立だけであればここまでしなかったかもしれません。

 
ただ、流石に自分の所にも文書が届いており、後々に問題になった際に「知りませんでした」と言う訳にもいかず、自らが動いて終わりにしようと悟ったからでしょう。

事の大きさを表現した演出

最後は「踊る」スタッフによる演出上の都合です。

 
観た人ならわかると思いますが、

 
・今まで出演していない老人
・めっちゃ偉そうな雰囲気
・田舎の観覧車という誰もいない場所

 
結構、やばそうな感じがしますよね。

 
「あっ・・・これは室井、最終通告じゃないの」と思う人は多かったと思います。

 
単純に上官からの「辞職しろ!!」言葉であれば、「踊る」特有の対権力で突っぱねる事ができたかもしれませんが、偉いフィクサーから「辞めて」と言われるとマジでヤバイ雰囲気がありますよね。

 
室井さんが子供に見えるほどの相手であり、そんな人から通告をさせる事で、室井が非常にピンチであることをわからせるためだったと思います。

まとめ

今回は、

 
●映画「容疑者室井慎次」観覧車の老人の正体は?
 
●映画「容疑者室井慎次」観覧車の老人が辞表を促した理由は?

 
これらについてまとめました。

 
以上となります。
 
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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