山崎豊子さんの小説「白い巨塔」は昔からドラマ化されており、非常に人気です。

作中では、浪速大学医学部付属病院第一外科・教授の座を巡って、医局全体を巻き込む教授選(※正確には教授選挙)が行われますね。

ドラマ内ではの医療よりも政治的な面が強調されており、かなりドロドロとした人間関係が描かれています。

実際の大学病院内での教授選の実態はどのようなものなのでしょうか。

今回は白い巨塔の教授選は実際にあるのか、深堀りをしていきます。
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白い巨塔のような教授選は実際にあるの?

白い巨塔では第一外科・教授の座をめぐり、激しい選挙選が行われていきます。

原作では候補は3名(財前、菊川、葛西)、ドラマでは2人(財前、菊川)の一騎打ちで進められていきます。

医局内での人間関係が工作していますが、現実的にどこまでが本当、どの部分はフィクションなのか、整理していきたいと思います。

また、そもそも「教授選」はどの人事に位置するのかは下記の図で確認ください。

財前らは「准教授」、東は「教授」になります。

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/46055?page=3

白い巨塔の教授選で実際にある点

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選考委員会による教授選

実際に物語のテーマになっている教授選ですが、これは現実でも選挙により教授を選定していきます。

全員に投票権があるわけではなく、教授人事は教授会の専権事項であり、構成員による選挙で決まります。

ただ、実際のところは、数名で構成される選考委員会がかなり力を持っている部分は共通点です。

白い巨塔では大河内教授が選考員に名乗り出て公平が保たれるようになっていきます。

医局が完全に独立している

白い巨塔では医学部長の鵜飼こそ登場しますが、学長や病院長などは登場しません。

ポジション的には彼らは教授より「上」であるにも関わらず、です。

その理由に大学病院の中で医局というのは完全に独立した存在だからです。

国立大学病院はトップダウン型のまとまった組織ではなく、独立した医局の集合体です。

病院長が命令したからといって、動きません。

文科省や厚労省に一定の影響力はありますが、「学問の自治」のため、よほどの不祥事がない限り介入できません。

白い巨塔の中では、東教授、鵜飼医学部長、この2派により教授選が進められていきますが、他の人間が介入できないほど、医局の中では絶対的なポジションにいます。

能力だけでなく「好き・嫌い」も評価対象

白い巨塔では、東教授が、表向きは財前の傲慢な態度が教授向きではないして、別候補を推薦します。

東教授は、退官後も大学に影響力を持つことを画作しており、財前が自身を嫌っているとわかった途端、袂を分かちます。

これについては、下記の文章を引用します。

教授選考にあたっては、臨床・教育・研究能力に加え、人格を評価することになっています。

これは、あくまで建前です。

ある国立大学名誉教授は「教授選では、候補の能力より、好き嫌いで決める傾向がある。

自分より有能な人物が選ばれそうになれば、怪文書を流す連中までいる」と言います。

このため、教授に相応しくない人物が、しばしば教授会内の「政治のあや」で教授に選ばれることがあります。

選挙の形をとっていますが、人事昇格の一環です。

上司である他の教授たちは、自分たちがうまくコントロールできる人材の方が良いわけで、実力が同じであれば「人間関係」を重視するのと同じでしょう。

このあたりは日本の「出る杭は打たれる」といった文化に通づるかもしれません。

白い巨塔の教授選で実際にない点

財前ほどの実力者が追い出されそうな展開

作中では、財前は教授選に負ければ、地方の病院にとばされる旨のことを話してます。(同じく、菊川も石川大に居場所がなくなると言っています)

ただ、現実的に財前ほどの腕前がある医者が教授になれずにその後に外部の病院にいくことは、それだけで病院には大きな損失になります。

財前は2003年ドラマ1話で府知事の執刀を行い、また、原作では胃の縫合法である「財前式縫合」を考案するなど、食道癌の専門医としてかなりの実力です。

作中では東が、自身の私欲もあり傲慢な性格が教授向きではといい、別教授候補を外部から招聘しようとします。

ただ、大学全体を考えると、財前の外部流出はメデリットが大きく、そのようなことをすると、今度は東自身が批判されてしまうのではと思われます。

現実の世界では素直に財前を教授に推薦するのではと思います。

序列は割と決まっている

大学病院の医局は何百人とい人数がいますが、割と序列は決まっているそうです。

作中で双方がバチバチで教授選が行われていきますが、現実的にはそこまで二極化することは少ないそうです。

「選挙」という制度そのものは前述の通り存在しますが、内々で決まっている人を予定調和で「選挙する」という形です。

ただ、内々で決めてもらうためには、先ほど述べた通り、実力に加えた各教授との相性も重要になってくるようです。

選挙そのもので決める、というよりは、予め決められた人に皆が投票するという形になるため、いかにして「予め決められた人」になれるかが大切になります。

大学病院の権威も大学による

白い巨塔は原作とドラマで時系列が異なる、一概に語ることができませんが、近年では大学教授の権威性も昔ほどではないそうです。

大学病院=すごい場所、というのは、原作の1960年と現代では世間の認識も違うでしょう。

単に「教授」という枠であれば、大学のホームページで公募されているケースもあります。

地方の大学では、年々教授になりた人も時代が少なくなっており、教授不在、という大学病院もあったりするようです。

ただ、東京大、京都大、大阪大、九州大、東北大の旧帝大系は大人気であるため、世の中の目も大きく違いますね。

白い巨塔の浪速大学のモデルは大阪大といわれており、そういう意味では財前が狂ったように「教授」を目指す理由も納得がいきますね。

つまり、ブランドがある大学病院は権威性は高いが、地方は年々厳しくなっているといえるでしょう。

大学病院の教授選で賄賂や政治工作ある?

白い巨塔では、作中でに明らかな賄賂や政治工作がありますね。

賄賂であれば現金が飛び交ってますし、政治的な面では財前又一が鵜飼学部長と結託したりしています。

東教授が弟子の財前ではなく、菊川を推薦したのも自身の私欲があったからでした。

まず、現実的な部分で、政治工作はあるでしょう。

白い巨塔のように露骨にはないですが、一般の大企業での「社内政治」のレベルは日常茶飯事といわれています。

新しい教授を選ぶのも教授会だ。そのため教授選に立候補する准教授は、他の科の教授に根回しをする政治力も求められる。

医療モノのテレビドラマで描かれるような、ごますりや足の引っ張りあいは、部分的に真実である。

ノーベル賞級の研究成果があるなら別だが、医学研究は細分化しており、専門外の論文を正当に評価するのはなかなか難しい。

従って、建て前上、教授選では研究成果や臨床の実力が考慮されることになっているが、実際にはコネやごますりといった政治力が重要になるのだ。

他にも、賄賂のような形で平気で金銭の授受などもありますが、昔であれば結構あったそうです。

近年はそんなことをしてバレたらネット上で一気に拡散されてしまい、信用はガタ落ちであるため、ほぼないといわれています。

しかし、お金に関しては当事者同士でないとわからないため、表に出ていないだけで、動いているかもしれません。

ちなみに一昔前には、教授選の前に数百万円単位の「実弾」が飛び交うこともあったが、最近ではさすがにそこまで派手な金銭の受け渡しはなくなった。

「それでも博士号を取ったら、教授にお礼として『付け届け』をする人もいますよ。

結婚式に来てもらっただけで100万円を渡したという先輩もいます。

古い習慣だと思いますが、医局で出世するために、そこまでやる人もいる。

白い巨塔2003年版を無料視聴する方法

唐沢さんが財前五郎を演じた2003年版の白い巨塔を全話分、無料視聴する方法があります。

FODプレミアムという動画視聴サービスで取り扱いをしており、今ならアマゾンアカウントをお持ちの方は「1ヶ月無料のお試し」視聴ができます。

アマゾンアカウントをそのまま使用するため、登録も1〜2分で完了します。

「1ヶ月無料のお試し」期間で解約をすれば料金が発生しないのもいいですね。

2003年版は全21話ですが、1ヶ月あれば十分全て視聴ができますね。

白い巨塔2003年版はフジテレビ系列のため、その系列のFODのみでの配信になっており、今が視聴のチャンスです。

FODプレミアムのホームページはこちらから。

また、FODプレミアムの登録方法をより詳しく知りたい方は下記リンクをどうぞ。

まとめ

今回は、

●白い巨塔のような教授選は実際にあるの?

●現実の大学病院の教授選は?

●大学病院の教授選で賄賂や政治工作ある?

●白い巨塔2003年版を無料視聴する方法

これらについてまとめました。

以上となります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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