映画『竜とそばかすの姫』の「U」と『サマーウォーズ』の「OZ」。
今回は細田守作品に登場する2つの仮想世界の違いと共通点を比較し、まとめました。
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この記事の目次
【竜とそばかすの姫】「U」とは?
#Uの世界
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
【U】ユー
この世の知性を司る5人の賢者[Voices]によって
創造された究極の仮想世界。
全世界で登録アカウント50億人を突破してなお
拡大を続ける史上最大のインターネット空間。#竜とそばかすの姫#7月16日公開#細田守#スタジオ地図 pic.twitter.com/7HNCNsWLky— 『竜とそばかすの姫』細田守最新作@スタジオ地図 (@studio_chizu) May 31, 2021
はじめに、『竜とそばかすの姫』の「U」について解説します。
「U」はインターネット上の仮想空間であり、アバターの「As」を使って空間内を自由に移動できます。
公式サイトでは下記のように解説されています。
この世の知性を司る5人の賢者「Voices」によって創造された究極の仮想世界。
全世界で登録アカウント50億人を突破してなお拡大を続ける史上最大のインターネット空間。
ボディシェアリング機能を有しており、<U>の世界ではその人の隠された能力を無理やり引っ張り出すことができる。
【サマーウォーズ】「OZ」とは?
OZは、インターネット上の仮想世界。世界中のサービスや品物、ビジネスのやりとり、行政機関の手続き等…あらゆることがこのシステムの中で完結します💻
個人情報は2056桁の暗号で守られていて、世界中の音楽、映画、家具、食品、不動産等、様々なものを体験、購入できます🌐#サマーウォーズ pic.twitter.com/nBmfRNfaBs— アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) July 16, 2021
『サマーウォーズ』の「OZ」も、「U」と同じインターネット上の仮想空間です。
公式サイトでは詳細な説明がなく、Wikipediaから説明文を引用しています。
「U」の説明文とは若干違っています。
世界中の人々が集うインターネット上の仮想世界OZ(オズ)。
ユーザーはパソコン・携帯電話・テレビなどから自分のアバターを操って、ショッピングやゲームだけでなく、納税や行政手続きなどの様々なサービスを利用できる。
OZの管理権限や個人情報などは、世界一安全と言われるセキュリティによって守られていた。
【竜とそばかすの姫】「U」と「OZ」の共通点
それでは、『竜とそばかすの姫』の「U」、『サマーウォーズ』の「OZ」の共通点をまとめました。
「U」と「OZ」の共通点は下記4点です。
●全世界で共通のサービス
●アバターを使う
●自動翻訳機能
それぞれについて解説します。
インターネットの仮想空間
1つ目の共通点は「インターネットの仮想空間」であることです。
「U」と「OZ」を操作するには、実世界の人間がインターネットを起動し、アカウントを登録する必要があります。
「仮想世界」のためアカウント登録は必須ではないですが、「U」と「OZ」ともに世界中で利用されています。
全世界で共通のサービス
2つ目の共通点は「全世界のサービス」ということです。
「U」、「OZ」ともに日本国内問わず、全世界の人たちから利用されています。
どこの国の人が発明したかまではわかりませんが、私たちが利用するFacebookやTwitter、Instagramのように全世界の人たちと関わりが持てる空間です。
アバターを使う
3つ目の共通点は「アバターを使う」点です。
「U」、「OZ」ともに自分の分身であるアバターを使い、仮想空間での生活を楽しむことができます。
逆にいうと、仮想世界でアバターはは必須ともいえ、"もう一人"の自分と言い換えて良いでしょう。
自動翻訳機能
4つ目の共通点は「自動翻訳機能」です。
「U」、「OZ」は日本国内だけでなく、全世界で利用されているサービスです。
日本人の主人公たちが外国人たちと不自由なくコミュケーションが取れているのは、話した言葉が自動で翻訳されているからです。
「U」、「OZ」のアバターが話した言葉は、漫画のような吹き出しが出て表示されていますが、その表示が自動で日本語に変換されています。
【竜とそばかすの姫】「U」と「OZ」の違い
[the_ad id="5494"] 続いて、『竜とそばかすの姫』の「U」、『サマーウォーズ』の「OZ」の違いをまとめました。「U」と「OZ」の違いは下記5点です。
●アバターの保有数
●実生活との結びつき
●ボディシェアリング機能
●アプリの有無
それぞれについて解説します。
登録者の数
1つ目の違いは「登録者の数」です。
ともに全世界で展開されているサービスですが、「U」の登録者数は50億人以上、「OZ」は10億人以上となっています。
全世界の人口数は78億人といわれているため、「U」は世界の2/3以上の人たちが利用しています。
これは映画公開年が2021年(竜とそばかすの姫)、2009年(サマーウォーズ)の違いともいえるでしょう。
2010年代にスマートフォンが爆発的に普及し、全世界でのインターネット利用人口も一気に増えているため、このような時代背景が登録者数の違いにあわられているといえます。
アバターの保有数
2つ目の違いは「アバターの保有数」です。
「U」のアバター「As」は1人につき1体までであるため、必然的に複数のアカウントを作ることはできません。
一方で、「OZ」の場合は健二がリス型の仮アバターを使うことができているため、アカウントを複数作成しても問題ありません。
なぜなら、健二がリス型の仮アバターをつかているとき、本来の健二のネズミ型のアカウントは乗っ取られはしたものの、アカウント自体は存在していました。
つまり、OZではアカウントを複数作ることができるというわけです。
実生活との結びつき
3つ目の違いは「実生活との結びつき」です。
「OZ」は人々の生活に密接しているのが最大の特徴です。ゲームやショッピングだけでなく、納税や行政手続きなどの様々なサービスを利用できます。
「OZ」は実世界のインフラとも密接に連携しているため、アカウントを乗っ取られた時のリスクも大きいです。
ラブマシーンがアカウントを乗っ取ったことで、交通渋滞が各所で起き、最終的には「あらわし」が地球に向かう事態にもなりました。
一方、「U」ではこのような実生活との結びつきはほぼありません。
「U」の方がエンターテイメントの気質が強い仮想空間ともいえるでしょう。
ボディシェアリング機能
4つ目の違いは「ボディシェアリング機能」です。
この機能は「OZ」にはなく、「U」の最大の特徴ともいえます。
「U」では利用する人とアバター「As」が生体認証で結びついていて、実世界の本人の身体に起きたことが「As」にも連動されます。
作中で鈴が額をぶつけた時、Asのベルの額も赤くなっていました。
さらに、「ボディシェアリング機能」ではその人が持つ能力を最大限に引き出されていきます。
実世界で歌えない鈴でも、もともとの歌唱力が最大限に引き出されてベルとして歌うことができました。
スマホアプリの有無
5つ目の違いは「スマホアプリの有無」です。
これは映画公開年の違いともいえますが、「U」ではスマートフォンで操作する人が多く、スマホ用のアプリが確立されています。
一方で、「OZ」の時代は、みんなほぼガラケー(陣内家ではアメリカ帰りの侘助だけスマートフォン)であるため、スマホアプリは開発されていないと考えて良いでしょう。
まとめ
今回は、
●【竜とそばかすの姫】「U」とは?
●【サマーウォーズ】「OZ」とは?
●【竜とそばかすの姫】「U」と「OZ」の共通点
●【竜とそばかすの姫】「U」と「OZ」の違い
これらについてまとめました。
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