2009年8月1日に公開された映画「サマーウォーズ」。

数々の賞を受賞した一方、「意味不明」「突っ込みどころ満載」という声が聞こえてきます。

確かに映画をじっくりと観れば観るほど、そう感じる部分が出てきますね。

一体、どのような点か、改めて整理していきたいと思います。

今回は、映画「サマーウォーズ」の「意味不明」「突っ込みどころ」を深掘りしていきます。
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映画「サマーウォーズ」意味不明・突っ込みどころな点

映画「サマーウォーズ」では、意味不明で突っ込みどころ満載な部分も少なからずありますね。

1回目で感じた人も入れば、何回も観ることで「あれ?おかしい?」と感じる部分もあります。

では、一体、どのような点が「意味不明」で「突っ込みどころ」なのか。

改めて整理していきたいと思います。

冷静に考えると結構な数があり、全部で8個にまとめています。

天才が多すぎる

陣内家では家族の絆が強調されている一方、とにかく"天才"が多いです。

天才の多さをサラっと描いていますが、かなりのご都合主義といわれてもしょうがないかもしれません。

・健二:数学オリンピック代表候補(日本トップクラス)
・佳主馬:キングカズマの使い手(世界トップクラス)
・侘助:ラブマシーンの開発者(世界トップクラス)

普通に考えれば、この3人がなぜか1つ屋根の下に揃っており、その確率はあり得ないほど低いです。

家族の絆や演出を強調しているためか、天才っぷりが強調されることなく進むため、最初は違和感がありませんでした。

しかし、冷静に考えれば出来過ぎな人材だと気づくでしょう。

物資が揃いすぎ

ラブマシーンを倒すときに数々の物資が一気に揃いました。

・スーパーコンピューター
→太助が地元の大学に納品するものを持参

・通信車両
→自衛隊の理一が松本駐屯地より持ち出し

・発電機を備えた漁船
→万助が新潟から2時間で持ってくる

・スーパーコンピューターを冷やす氷
→なぜか万助が船内に大量の氷を持っている

画面越しで佐久間も驚いていましたが、同じタイミングで「いや、普通揃わないだろ!」と突っ込みを入れたくなる人が多いと思います。

佐久間のプログラミング能力

作中では当たり前のように進んでいきますが、健二の友人の佐久間の能力は半端ないです。

翔太が邪魔して不成功に終わりましたが、ラブマシーンを捕まえる作戦では佐久間の活躍が光りました。

OZのフィールドを勝手にバトルモードに変更できるほどのハッキング能力もつラブマシーンでしたが、なぜか佐久間が作り上げた要塞から外に出ることができませんでした。

佐久間も放水が始まった段階で「あとは焼くなり煮るなり・・・」と語っており、そこで完全に仕留めたということでしょう。

佐久間に作戦が伝わったのは決行当日であり、わずか数時間であの要塞をプログラムしたことになります。

そんな技術があるなら、もっと別の方法もある気がする・・・と感じてしまうシーンです。

日本国家は何をしている?

これをいうと元も子もないですが、なぜ、日本国家は何もしていないのでしょうか。

消防車、救急車など様々な公務員が駆り出されているにも関わらず、OZを根本から改善しようとしていません。

そもそもOZはどこが運営母体なのかも不明です。

例えば、Facebookなどの民間企業であれば運営会社が対処、国営であれば日本ないし米国(原因はアメリカ国防省)が対処するのが普通でしょう。

しかし、なぜか田舎にいる健二や陣内家がラブマシーンと決闘をするという、意味不明な展開です。

"いやいや、運営母体は何をしているの?"

と突っ込みたくなりますね。

栄おばあちゃんの電話はおかしい

OZの混乱に対して、栄おばあちゃんが関係各所に電話をかけるシーンがありますね。

あれ、結構やばいですよね。

個人の電話を公的な回線を使用したり、警視総監に電話かけたり・・・・

なんか栄おばあちゃんの電話でみんなが奮起したような描かれ方をしていますが、非常自体に電話なんてかけちゃダメでしょう。

美談的な演出がひかること、栄おばあちゃんの人柄の部分が前面にでるシーンとは理解できますが、現実的な部分が乖離しており、感情移入できないという人は多いですね。

「あらわし」からは逃げるのが普通

[the_ad id="5494"] クライマックスで健二が暗号をとき、「よろしくお願いします」とボタンで「あらわし」の軌道を変えたシーンがありましたね、

しかし、なぜあそこに家族全員が集まっているのは結構疑問です。

健二もはっきりといっていますが、「成功するかは確証がない」のです。

残るのは大人だけならまだしも、5人の子供達や妊婦(聖美)がおり、なぜ逃げないのかと思うでしょう。

というか、親たちが逃してあげろよ!と突っ込みたくなりますね。

物語に考えれば、あそこで家族が全員集まった時点で「全員助かる」という意味でもあり、結末が確定してしまいました。

栄おばあちゃんの葬式は?

栄おばあちゃんが亡くなった後、万作が「敵討ちだ!」とラブマシーンを倒すことを意気込むシーンがありますね。

それに健二、理一、太助、佳主馬が乗っかり、作戦が結構されていくわけです。

ただ、栄おばあちゃんが死んでしまったことと、ラブマシーンの暴走は直接的には影響がないわけであり、冷静に通夜と葬式の準備をすべきでしょう。

こんな意見は物語にケチをつけているだけかもしれませんが、万作が「敵討ちだ!」ということ自体がお門違いな意見であり、動機としてはかなりおかしいです。

ラブマシーンは暗号を解けないの?

OZを乗っ取ったのは、人口知能AI・ラブマシーンでした。

最初、健二たちの携帯に謎の暗号が入り、その暗号をといた55人のアカウントが吸収され、OZが徐々に乗っ取られていきます。

気になる点は、

・ラブマシーンは何を持ってこの暗号を送りつけたのか
・OZは人力で解読できるものなら、脆弱すぎる

という、大きな矛盾があることです。

暗号を送りつけることができる(=暗号は知っている)なら、ラブマシーンで十分解読できる気が・・・。

さらに、そもそもOZのシステムが人力で解読できる暗号であることも、国家機関(水道、信号、電気などと密接に関わっている)のセキュリティ上で大丈夫なのか。

ラブマシーン以前に人間でも乗っ取りができるシステムだったということ?

この辺りはかなり曖昧に描かれており、気になりますね。

映画「サマーウォーズ」過剰評価の理由は?

サマーウォーズは一部の人からこのような現実的なツッコミが出ており、どれも一理あるといえます。

その一方で、作品は非常に評価をされており、下記のように数々の賞を受賞しているのです。

第42回シッチェス・カタロニア国際映画祭アニメーション部門(Gertie Award)最優秀長編作品賞
第24回デジタルコンテンツグランプリ経済産業大臣賞
第13回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞
第33回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞
第64回毎日映画コンクールアニメーション映画賞
第52回ブルーリボン賞日本映画ベスト10選出
第14回日本インターネット映画大賞日本映画部門 作品賞
第9回東京アニメアワードアニメーションオブザイヤー・国内劇場部門優秀作品賞・監督賞・原作賞・脚本賞・美術賞・キャラクターデザイン賞
デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー'09/第15回AMDアワード年間コンテンツ優秀賞
第1回日本シアタースタッフ映画祭 グランシャリオ賞(邦画部門1位)・脚本賞
第6回リスボン国際インディペンデント映画祭 観客賞
第14回モントリオール ファンタジア映画祭 最優秀アニメーション賞 観客部門:金賞
第41回星雲賞メディア部門
第15回アニメーション神戸賞 個人賞:細田守
第1回アナハイム国際映画祭 最優秀アニメーション賞
第1回ビデオ屋さん大賞 第1位

そのため、「過剰評価」という言葉が飛び交っていますね。

ただ、実際に映画サイトの評価では、

・Yahoo!映画:4.18点
・映画.com:3.9点
・filmarks:3.8点
(全て5点満点中)

という高評価であり、過大評価といわてはいますが、実は順当な結果でもあるのです。

しっかりと観ると矛盾点やツッコミどころもあるけど、それも含めてストーリー性は抜群に面白い、というのはサマーウォーズだと思います。

「突っ込みどころ」という面では、侘助が栄おばあちゃんに怒られた意味も腑に落ちませんね(↓)

まとめ

今回は、

●映画「サマーウォーズ」意味不明・突っ込みどころな点

●映画「サマーウォーズ」過剰評価の理由は?

これらについてまとめました。

以上となります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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