2016年8月26日に公開された映画「君の名は。」

物語のクライマックスで、入れ替わった三葉(=立花瀧)がティアマト彗星からの避難を実行するため、町長であり父親の俊樹の元へ向かうシーンがありました。

そこで、父親の俊樹から「お前は誰だ」と一蹴されてしまうシーンがありました。

俊樹が怪訝そうな顔になるのはわかりますが、それでも、普通は娘に対して「お前は誰だ」とは言わないですよね。

一体、なぜこのようなセリフが出てきたのでしょうか。

今回は、映画「君の名は。」での、三葉の父親・俊樹の「お前は誰だ」の意味について深掘りをしていきます。
[the_ad id="5800"] [the_ad id="5494"]

映画「君の名は。」で父親の俊樹が「お前は誰だ」と言うシーン

映画「君の名は。」で父親・俊樹が入れ替わった三葉(=立花瀧)に対し、「お前は誰だ」と言うシーンがあります。

瀧と三葉の最後の入れ替わりで、ティアマト彗星からの避難勧告を頼みに向かったときです。

町長の俊樹が街全体に指示をすれば町民は無視することもできず、全員が避難できるであろうと考えたのです。

そして、まだ日中の明るい時に役場に訪問をして、彗星が墜落することを伝えます。

外見は三葉ですが、中身は瀧であり話し方や態度も若干違います。

俊樹「何を言っているんだ、お前は」

三葉「だから、夜までい街全体を避難させないとみんながっ・・・」

俊樹「よしたまえ・・・。はぁ・・・、

  彗星が2つにわれて街に落ちる?500人以上が死ぬだと?

  よくもそんな戯言を俺の前で。本気で言っているなら、お前は病気だ。

  妄言は宮水の血筋か・・・。市内の病院で医者に見てもらえ。

  その後なら、もう一度話を聞いてやる。」

三葉「ばっ・・・バカにしやがって!!」

三葉・・・今・・・お前は誰だ?

ティアマト彗星を一向に信じようとしない父親・俊樹に対して、頭に血が上った三葉(瀧)は俊樹のネクタイを掴みながら、体を前に突き出します。

その様子に俊樹は驚きつつも、「お前は誰だ」と問うのです。

映画「君の名は。」で父親の俊樹が「お前は誰だ」の意味は?

[the_ad id="5494"]

映画「君の名は。」で父親・俊樹が「お前は誰だ」の意味について記載していきます。

このセリフは、俊樹が三葉は何者か入れ替わっていること示唆しており、中身は別の人間だと認識しているからに他なりません。

つまり、このセリフを言っている段階で目の前にいる三葉は、"外見は三葉だけど中身は別人"と思っています。

三葉の性格はどちらかと言うと自分を内に押し込めており、宮水家の気品を兼ね備えた人間として描かれています。

その三葉が暴言と吐きながら自分をネクタイを掴むようなマネせず、別の誰かと中身が入れ替わっていると推測したのです。

俊樹がそう思うには理由があり、映画では描かれていませんが、かつて自分も妻の二葉(=三葉の母親)と入れ替わりを経験したからです。

俊樹と二葉の入れ替わりについては映画内では語られておらず、小説版「君の名は。アナザーサイド」にて暗喩されている内容になります。

第4章の「あなたがむすんだもの」が三葉の父親、俊樹の短編になっています。

ただ、三葉(瀧)と会話をしている時は、のちに三葉と瀧がそうなるように、記憶が薄れており内容までは覚えないないです。

その前のセリフの中に「妄言は宮水の血筋か」とありますが、この言葉は俊樹の本心でありながら、過去に自分にあった入れ替わりの記憶が薄れて「妄言」と認識していたのでしょう。

本来の三葉から予想だにしない暴言を聞かされてしまい、その時に何か違うと違和感を感じ、かつての入れ替わりの記憶を一瞬呼び戻したのだと思います。

ただ、このセリフの時点では、三葉の入れ替わりについて100%と確証はなく、「お前は誰だ」の一言は自分の中の違和感が思わず口に出てしまったものでしょう。

ニュアンスとしては「三葉に何が起きているのだ・・・」というのが本音だったと思います。

また、もしこの時点で三葉が入れ替わりを確信していたら、自分自身の経験から、まずは事情をきちんと聞くのが普通でしょう。

俊樹にある違和感が確固たる記憶として読みがるのは、最後に三葉が町長室に訪れた時です。

映画では避難勧告のシーンはありませんでしたが、三葉からの説明聞いて間違いないと確信したのだと思います。

映画「君の名は。」父親の俊樹と二葉の入れ替わりの過去

映画には描かれていませんが、彗星が町に落ちる直前に三葉が町長室に駆け込むシーンがありました。

彗星から避難することを説得にいく場面であり、山から走ってきたのか、肩で息をしていました。

セリフは下記のわずかなものであり、シーンにして10秒もなかったと思います。

三葉「お父さん!」

俊樹「三葉・・・」

四葉「お姉ちゃん」

三葉「お前まで、また・・」

この場面の前については、小説に詳しく記載されています。

部屋に一葉と四葉が町長の事務所を訪ねてきており、そこで二葉と語った神話を思い出し、自分の違和感の正体(入れ替わりの過去)に気づくのです。

映画の中でも一葉おばあちゃんが「私も昔誰かと入れ替わっておった気がする。」というセリフがありました。

一葉と三葉が入れ替わったのであれば、二葉にもこの現象があってもおかしくはありません。

三葉が父親の俊樹を説得できた理理について詳しく知りたい人はこちらをどうぞ。

映画では描かれていませんが、物語に登場する"入れ替わり"は「糸守の神」が宮水家に与えた力です。

「糸守の神」は糸守町を守ることを第一に考え、糸守にとてって都合の良い世界にする子を目的としていました。

今回であれば、ティアマト彗星から自分に信仰を持つ糸守の住民を守ることを何よりも大事に考えています。

そこで、年々薄れていく信仰心を復活させるために妻の二葉(三葉の母親)を殺し、俊樹を町長にすることを画作します。

宮守神社の者が町長になれば、信仰心はより熱くなると考えたからです。

俊樹が町長になったことで、関節的に町民全員を動かすことの出来る政治力を手に入れるまでに至りました。

全体的な流れでは、「二葉が亡くなった」→「俊樹(三葉の父親)が町長となる」→「彗星落下から住民を救う」となります。

そして、「彗星落下」は三葉と瀧の入れ替わりがきっかえで、俊樹へ伝えられているのです。

このように君の名はでは、「糸守の神」が人々を操りながらも街を守るというマクロの視点も存在しています。

父親の俊樹と二葉の出会い。また、二葉の死因について詳しく知りたい人はこちらをどうぞ。

まとめ

今回は、

●映画「君の名は。」で父親・俊樹が「お前は誰だ」と言うシーン

●映画「君の名は。」で父親・俊樹が「お前は誰だ」の意味は?

●映画「君の名は。」父親・俊樹と二葉の入れ替わりの過去

これらについてまとめました。

以上となります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
[the_ad id="5800"] [the_ad id="5494"]

Twitterでフォローしよう