2019年4月から「スパイラル〜町工場の奇跡〜」が放送されています。

今回のドラマも面白いですが、原作小説も面白いと好評です。

原作小説とドラマ放送では異なる内容やストーリー展開があるますが、スパイラルはどうなのでしょうか。

今回は原作とドラマの違いについて調査してみました。

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スパイラル 原作小説の概要

「スパイラル〜町工場の奇跡〜」の原作は真山仁さんの小説「ハゲタカ4.5 スパイラル」が原作です。

過去にドラマと映画にもなったハゲタカシリーズのスピンオフ作品。

東大阪市の中小企業を舞台にし、降りかかる難題やハゲタカ企業からの買収工作に翻弄されながらも、団結力と知恵を生かして奮闘する姿が描かれています。

過去のハゲタカシリーズでは大企業を相手に企業買収を行う内容でしたが、本作では視点が180度変わり、従業員10名足らずの町の工場を中心に据えています。

主人公はハゲタカシリーズ初回から登場している、企業再生家の芝野健夫

大手電機メーカーのCRO(最高リスク管理責任者)を退任し、かつての恩人がいたマジテックを助けるために動き出すのです。

スパイラル 原作小説のネタバレ

原作では、主人公・芝野健夫が、恩人であるマジテック社長・藤村登喜男の死を知り、曙電機を退職してマジテックを救うために奮闘します。

登場人物が多岐にわたりますが、大きく分けると4つの企業グループに分類されます。

●マジテック(芝野が救いに行く東大阪の中小企業)
●浪花信用組合(マジテックへ運転資金を貸し付けている企業)
●ADキャピタル(マジテックの債権を持つ企業)
●ホライズン・キャピタル(マジテックの買収を目論む企業)

マジテックへ参画

仕事上での恩人だった藤村登喜男の死を知った芝野は、亡き藤村が創業したマジテックを救うため、東大阪へ向かいます。

社長であり藤村の妻・浅子に依頼し、専務取締役という肩書きで社員8人の企業を救うために働き始めます。

運転資金の見直し、藤村家の次男・望とともに行う営業範囲の拡大、会社の屋骨台となる事業の確立・・・徐々に立て直しを図っていくのです。

しかし、創業者であり優秀な発明家でもあった藤村登喜男の代わりになる人材はおらず、会社を繁栄させる抜本的な打開策までは見つけられない日々が続きます。

また、藤村の発明の補助器、マジテック・ガード(MG)を装着して歩行している先天性多発性関節拘縮性の正木希美(2歳)が、体が大きくなり既存のMGがもう使えなくなっていたのです。

MGを新規でつくるためには莫大な費用がかかるため、希美のためにもなんとか別の方法を模索するしかない状況になります。

村尾の逆襲

芝野がマジテックに入社し、浪花信用組合の村尾浩一はある「仕返し」を思いつきます。

村尾は三葉銀行時代の芝野の部下であり、自分が横領をして依願退職の勧告を受けたにもかかわらず、当時の出来事を逆恨みしていました。

「仕返し」の方法はシンプルで、マジテックの債権を各金融機関などから格安でかき集め、それを外資系の企業に売り払うというもの。

理由は、村尾は利ざやで大儲けができ、マジテックには売り上げにシビアな外資系企を実質的な支配者として充てがうことができるからです。

スプラ社から大口案件

村尾の策略など知らない芝野は順調に営業を行い、世界的な化粧品メーカー・スプラ日本法人からの仕事を受注します。

大口案件のため経費の1/3はマジテックが負担することになり、その資金をスプラのグループ企業・ADキャピタルから借り入れることで合意します。

しかし、裏では村尾が動き続けており、村尾はADキャピタルからマジテックの債権を買い取り、外資系のホライズン・キャピタルへの売却を計画していたのです。

NPO法人「FabLab EO」

マジテック・ガード(MG)の安価での製作方法を模索するマジテックの元に、アメリカでロボット工学を学んでいる久万田五郎が加わります。

久万田五郎はかつて藤村とともに商品発明をしていた関係。

その久万田が藤村と手がけていた「ラビット・プロトタイピング」が完成させ、MGが安価で複製できるようになったのです。

また、久万田は東大阪の工業地帯の交流を盛んにさせるため、独自のNPO法人「FabLab EO」を立ちあげ、街を巻き込んでのラボを作ろうと動き始めます。

会社も街も活性化していく・・・忘れていた明るい雰囲気の中で、マジテックが思いもよらぬ事態に立たされます。

ホライズンの買収工作

村尾のマジテックの債権売り渡しは成功し、外資系のホライズン・キャピタルがマジテックの債権6億2,000万円全てを所有することになりました。

ホライズン・キャピタルは、マジテック・ガードの根本技術の特許権を持つ英興技巧の買収に成功し、マジテックが保有するマジテック・ガードを軍事利用しようと画策していたのです。

マジテックは希美を助けるためにも、マジテック・ガードを守る必要があります。

しかし、そんな時に、ホライズン・キャピタルがマジテックの債権6億2,000万円に対し、早期での全額回収を催告してきたのです。

期限は1週間であり、返済できなければ、マジテックがホライズン・キャピタルの傘下に入ることになります。

当然、マジテック・ガードは希美のために使用はできず、全て軍事利用に使われてしまいます。

スパイラル 原作小説の結末

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なすすべのない芝野は、捨て身の最終手段を敢行します。

それはマジテック・ガードをオープンソース化することで、ホライズン・キャピタルの買収取り下げを狙うというもの。

そして、並行してマジテックの会社組織を全て、久万田が設立した「FabLab EO」に移し、マジテックを中身のない会社にしてしまうというものでした。

結果的にホライズン・キャピタルはマジテックを買収します。

買収後にどうなったかまでは描かれていません。

しかし、マジテック・ガードはかつての特許技術なしでも製作することが可能になり、器具の名前も希望を意味する「HOPE」と名付けられ、再開発されました。

「FabLab EO」名義となった様々な設備も残っており、再出発を図ることが十分に可能になっていたのです。

ただ、オフィスだけはマジテック名義を変えることができずに、取り上げられてしまいました。

新しい場所を賃貸しようにも、ちょうどに東大阪市が工場地帯を「ある人物」に売却しており、八方塞がりな状況でした。

しかし、「ある人物」とは、物語本編の主人公・鷲津政彦

鷲津は、買収した工場地帯を全てベンチャー企業の工場街にするよう代理人に命じ、「FabLab EO」にも利用させるよう配慮させていたのです。

スパイラル ドラマと小説の違い

スパイラルは、ドラマと小説も幾つか違いが見受けられます。

特に最初の設定段階で3人の人物に大きな違いありますね。

藤村登喜男の違い

まず、テレビ朝日の公式サイトを覗いてみると、藤村登喜男のプロフィールには以下の説明があります。

マジテック社長。
誰もが慕う下町の天才的な発明家。通称“博士”。

藤村登喜男は重要な人物ですが、原作では彼が亡くなった所から物語がスタートするため、実際の出番は少ないです。

しかし、テレビ朝日の公式サイトを見ると特段そのような記載がないため、もしかしたら、藤村の描写やシーンを増やしている可能性があります。

原作者の真山仁さんはドラマと原作は別という考えをお持ちであり、映像化にあたり柔軟に対応される方です。

藤村と芝野の過去のエピソードは非常に重要であり、ドラマではそこもしっかりと描くかもしれませんね。

藤村浅子の違い

キャスティングを見て、明らかに違うのは藤村浅子でしょう。

原作では、同じ名前で藤村登喜男の妻、そして、亡き夫の後を継いだ会社の社長としてでてきます。

しかし、ドラマでは藤村登喜男のとなっており、社内での役割も経理担当になっています。

妻から娘に変えたのは、若い視聴者やサラリーマン世代を引き付けるためのテレビや配役の都合だと思います。

原作の妻・浅子も社長ながら経営は芝野に任せて、資金繰りを調整するシーンが多く、ドラマの娘・浅子も役割は大きく変わらないと思われます。

(ドラマではまだ、藤村登喜男の妻の配役は発表されていません)

藤村望の違い

藤村登喜男の息子であり浅子の弟役、望も設定が違います。

原作では大手メーカーの研修者の長男・朝人がおり、望は次男役です。

最初はできの悪い弟という設定ですが、芝野とともに仕事することで徐々にマジテックへの思いを強くし、営業マンとして成長を果たしていきます。

しかし、ドラマでは上記の通り、「浅子」が姉の名義で使用されており、長男で弟という設定です。

原作の長男・朝人はドラマには出てこないでしょう。

他にも、

・ドラマでは「大学受験に失敗」とあるが、原作は高校中退
・ドラマでは「音楽を始める」とあるが、原作ではすでに見習いとして働き始めている

という細かい部分ですが、設定が異なっていますね。

スパイラル まとめ

原作小説のネタバレと結末、そして、ドラマ放送との違いを記載しました。

ドラマでは映像ならでは迫力があると思いますので、最終回まで見逃すことができないですね!

以上となります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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