山崎豊子さんの小説「白い巨塔」。

作中で登場する大河内教授は、職位が上の鵜飼医学部長に意見するなど、いまいち序列がわかります。

他にも医局には多くの人物が登場するため、誰がどの職位についているか、確認したいですね。

今回は、白い巨塔の大河内教授の立場を中心にしながら、各登場人物の職位について解説していきます。
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【白い巨塔】大河内教授の立場(役職・経歴)は?

白い巨塔で登場する大河内教授ですが、職位が「教授」にも関わらず、鵜飼医学部長が気を使う場面が多々あります。

見方によっては、大河内教授が偉そうにしていると思う人もいるでしょう。

まずは2人の経歴を確認していきましょう。

白い巨塔は原作・ドラマなどで名前など若干設定が異なるため、ここでは2019年ドラマをベースにしていきます。

役名職位役者
大河内恒夫病理学科教授岸部一徳
鵜飼裕次医学部長松重豊

【白い巨塔】学部長と教授はどっちが偉い?

続いて、白い巨塔も含めた、一般的な大学の教員の職階について記載していきます。

上から役職順に記載をしていきます。

①学長
②学部長
③教授
④准教授(旧:助教授)
⑤講師
⑥助教

一般企業でいうと、上から、社長・取締役・執行役員・部長・課長・係長くらいでしょう。

学長は大学に1人、学部長は各学部に1人、教授は各学部の各科に1人というのが基本になります。

また、⑥助教未満の職位は医局員と呼ばれています。一般企業いうところの平社員に当たります。

医局長というのはあくまでも医学部内だけの役職のようで、一般的には医局員のリーダー的な人(=講師候補、助教候補)が務めます。

2019年ドラマの作中では、八嶋智人さん演じる佃友博が、助教の医局長から講師へ昇進を果たしています。

話を戻すと、大河内教授、鵜飼医学部長とあれば、役職的にはどちらが偉いか明らかでしょう。

医学部長は医学部全体の長、一方で、教授が医学部○○科の長であり、2人を比較すれば、鵜飼医学部長が表面上は「上」になります。

しかしながら、作中では、鵜飼学部長〉大河内教授と思われる描写も多々ありますね。

それについては下記で説明をします。

【白い巨塔】大河内教授が鵜飼医学長より偉い理由

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白い巨塔で大河内教授が鵜飼医学長より偉い(偉そうな)理由は、主に下記3つです。

①大河内教授は鵜飼の前の医学部長
②大河内教授は病理学の大家であり日本でも有数の人材
③大河内教授の方が年齢が上

大河内教授は現在は病理科教授ですが、鵜飼学部長の前の学部長になります。

つまり、鵜飼学部長の先輩というわけです。(年齢でも上の設定になります。)

そして、学部長に慣れた理由も政治的な強さではなく、学士院恩賜賞を受賞した凄まじい経歴の持ち主です。

日本で年間に1〜2人しか受賞できず、描写こそありませんが、浪速大学の歴史で唯一の人物かもしれません。

性格も非常に高潔であり、原作では教授選前日に賄賂を渡しに来た財前派の人間を前に、その行為に激怒して、お金を踏みつけます。

実力と性格の部分で学部長を終え教授となった今でも、学内に非常に影響力を持つ人物なのです。

年齢も年上であり、鵜飼医学部長も怒らせてはマズイ人物と丁寧に接しているはずです。

白い巨塔で大河内教授が鵜飼医学長より偉い理由についてもっと詳しく知りたい人はこちらをどうぞ。

【白い巨塔】登場人物・キャストの職位まとめ

2019年ドラマを基準にして、ドラマ「白い巨塔」の登場人物・キャストの職位を紹介していきます。

()の中は登場人物の名前になります。

また、職位別のため、同じ部内で科が異なる人も一緒にしています。

医学部長(鵜飼)

浪速大学医学部の学部長は、松重豊さん演じる鵜飼裕次。

前述の通り、学部長は学部に一人であり、職位で一番高いです。

浪速大学医学部部長。学内政治力にも長けており、それが今日の地位を築き上げた。

東と決別した財前は、後に鵜飼に接近し、教授選を戦っていくことになる。

教授(東、大河内、野坂、船尾)

作中では、教授は主に4人です。

一人目は寺尾聰さん演じる、浪速大学医学部第一外科・教授の東貞蔵。

白い巨塔では東教授が退官することで教授選が進んでおり、存在は欠かせません。

弟子の財前との関係が徐々に変化していく様子も見応えがありますね。

浪速大学医学部第一外科・教授で財前の師。

定年退官を前に、直属の弟子である財前を自分の後継者として教授に推そうと考えるが、財前の教授選を見据えたパフォーマンスを目の当たりに。

退官後もみずからの影響力を残すため、財前ではない別の候補を立てることを決意する。

東教授に関しては、財前を教授にしたくなかった理由も含めて、下記に詳しく記載しています。もっと知りたい方はこちらをどうぞ。

もう一人は岸部一徳さん演じる浪速大学医学部病理学科・教授、大河内恒夫。

大河内教授に関しては前述の通りです。

前医学部長にして浪速大学医学部の数少ない良心です。

野心むきだしの財前をあまり快くは思っておらず、教授選に公正を期すため選考委員に名乗りを上げる。

大河内教授の経歴やかっこいいエピソードについてもっと知りたい方はこちらをどうぞ。

3人目は市川実日子さん演じる野坂奈津美。

野坂は原作や直近の2003年ドラマでは男性が演じており、歴代の中でも女性が演じるのは初めてです。

原作では、教授選では終始中立の立場をとり、悪く言えば八方美人で自身の保身と利益を第一に考えています。

今回は市川さんが演じており、クールでサバサバした雰囲気になるかもしれません。

ちなみに原作では「浪速大学医学部付属病院整形外科部長・教授」となっており、教授陣の中で紅一点という設定など変更が多い登場人物です。

最後は、椎名桔平さん演じる船尾悟。

日本外科医学会会長であり、東都大学医学部長兼附属病院第二外科教授。

船尾は東教授と同じ東都大出身であり、教授選での財前の対抗馬に教え子・菊川を推薦します。

准教授(財前、里見)

本作の主人公・財前五郎。

物語では途中で教授に就任しますが、当初は浪速大学医学部第一外科・准教授であり、東教授の下についています。

野心家・自信家ですが、オペ技術はピカイチであり、学内外で高い評価を得ています。

逞しい体と精悍な顔つき、加えて気さくな人柄は医学部の学生たちからも慕われており、外科医としても“腹腔鏡のスペシャリスト”として医学界にその名を轟かせていた。

貧しい母子家庭に育ち、たゆまぬ努力で今日の成功を勝ち取った。

野心に溢れ、みずからの才能には絶対的な自信を持つ。

自身と、義父の悲願である“第一外科・教授”の座に向かい、なりふり構わず邁進していくが、その姿勢と傲慢とも言える性格には反感を抱いている者も少なくない。

もう一人は財前の同期でありライバルの里見脩二。

里見は浪速大学医学部第一内科・准教授であり、鵜飼医学部長や大河内教授の下で働いています。

財前とは対照的な性格で研究第一で常に患者目線の医者であり、学部の派閥争いに嫌気がさしています。

出世には一切関心がなく、やってくる患者を親身になって診察することと、みずからの研究を突き詰めるために大学病院に所属している。

患者を救うことを第一に考えており、学内の権力争いには嫌気が差している。

その融通が利かない愚直な性格が原因で、周囲に疎まれていくことになる。

講師(金井)

他の医療ドラマでは割と多いポジションですが、白い巨塔では最初から講師のポジションは、金井達夫だけになります。

金井は浪速大学医学部付属病院第一外科次席講師。

財前の部下ですが、媚を売るようなことをせずに常に中立の立場にいます。

教授選では、「自分は誰にも与せず自分の意思で財前助教授が次期教授に相応しいと思う」と話すなど、医師として財前を尊敬している面をうかがわせます。

原作では財前が教授になった際は、講師から助教授(現在の准教授)となっており、財前も頼りにしている人物です。

医局員(佃、安西、柳原)

作中では数多くの医局員が登場しますが、目立った動きをするのが、佃友弘、安西、柳原雅博の3人です。

安西は2019年ドラマでは放送前にクレジットがありませんが、原作含めて過去のドラマでは登場しています。

八嶋智人さん演じる佃友弘は、浪速大学医学部付属病院第一外科筆頭助手・医局長。

財前の下についており、財前の教授就任に伴い、講師へ昇進します。

財前から講師の座をほのめかされたことに感動し、病棟係の安西などと協力して医局内の強力な意思統一をはかり、先輩の金井に接近して支持を取り付けるなど、財前が驚くほどの大胆な行動も見せる。

前にとっては忠実な部下であったが、医局員に対しては横柄で尊大な態度だったため医局内での評判は悪い。

wikipedia.org

もう一人は、佃と同様、財前の下で働く、安西。

当初は、浪速大学医学部付属病院第一外科次席助手・病棟係であり、財前が教授就任となり、医局長に昇進します。

原作から2003年のドラマまで登場していますが、2019年ではクレジット表記がなく、誰が演じるのかは不明です。

医局の管理統括をする立場ではあるが、財前の親衛隊的な動きが多く、学術会議会員選挙においては選挙対策本部に詰めて選挙運動を統率した。

また、開票日には上京して学術会議本部に詰めて開票情報の収集と選対本部への速報にあたり、選対に当選確実を告げる。

財前への忠誠心は人一倍強いが、医局員達には尊大で労わりに乏しかったので評判が悪く、陰で「クロスケ」などと呼ばれた。

wikipedia.org

最後は、柳原雅博さん演じる柳原雅博。

浪速大学医学部第一外科のヒラの医局員ですが、作中ではキーパーソンとも言えるほど重要な人物です。

作中では、繊維問屋・佐々木商店の佐々木庸平の担当をするが、佐々木を担当したことで柳原の人生が大きく変わっていきます。

局後は東貞蔵の元で胸部外科を専攻。土地を売ってまで学費を捻出してくれた父親以外に周囲の支援を得られず、奨学金で医学部を出た苦学生。

自身と似た境遇を持ちながら高い手腕を以って名医と呼ばれるまでになった財前五郎に強い憧れを持っており、その間近で学べることに喜びを感じている。

しかし、後任教授選に端を発する医学部の旧態依然とした動向、それに伴う財前の様々な工作に巻き込まれ、自身の将来に対する不安や良心の呵責の中で苦悩する。

wikipedia.org

まとめ

今回は、

●【白い巨塔】大河内教授の立場(役職・経歴)は?

●【白い巨塔】学部長と教授はどっちが偉い?

●【白い巨塔】大河内教授が鵜飼医学長より偉い理由

●【白い巨塔】登場人物・キャストの職位まとめ

これらについてまとめました。

以上となります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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